射止めたのは…
□第六話
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「真澄ー、今日も図書室?」
「うん、借りたい本もあるから」
「ほとんど毎日行ってんねぇ〜」
凄いわぁ、と言いながら箸でから揚げを頬張る友達は喉を詰まらせた。
慌てて水筒を差し出すと、声にならない声で謝りながら勢いよく飲む。
「っあー、窒息するかと思った…」
「大丈夫?」
「全然だいじょーぶっ!」
ケラケラと笑った友達はいつもこの調子で元気がある。
「じゃあ、真澄が図書室に行くんならあたしは水やりしてよっかな」
前回水やりをして部活に遅れたことで注意を受けてしまい、それからはお昼休みにすることにしたらしい。
友達と他愛もない話をしながらお弁当を食べ終える。
「じゃ、また後でねー」
廊下で腕をブンブン振ってる友達に手を振り返してから図書室へと足を向ける。