大きな翼を広げて

□episode2
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「…あー、もう、次の時間から教室入れ」








そう言うと先生は椅子を用意してくれ、座るように促してきた


そんなご好意に甘えて私は静かに腰を下ろした










「あー、親御さんは元気か?」





『はぁ…母は先生もわかるように元気ですよ、父はまた会社に住んでいるみたいですけど』





「大企業の社長様は忙しいんだよ、きっと」










そうは言うけれど正直あの人が家でしていることって私で遊ぶことしかしていないような気がする








「…そういや、七海は部活入るか?」









部活



その響きが何とも私の記憶を蘇らせる




楽しかったこと、悲しかったこと







全てを思い出す











『…一応、入ろうかなと』




「バレー?」








その単語に、すぅ、と目を細めた私
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