03/17の日記

22:22
刀剣男士と錬結と審神者
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「小狐丸」
「は、ここに」
「今日の連結分、太刀二振り、打刀一振り」
「……」
「ぬしさま、ぬしさま、顔色が優れませんが」
「…大丈夫」

連結が苦手な審神者。
刀は刀のままであって食われる付喪神が見えるわけではないがなんとなく顔が浮かんでしまって複雑な心境になってしまう。
慣れてしまえば楽なのだがどうしても慣れない。
若干手が震えているのに気づかれたくないのでさっと手を後ろに回す。
小狐丸はそれになんとなく気が付いているが言ってもめんどうなので言わない。
真っ赤に溶けた鉄をごくりごくりと飲み干していく小狐丸の喉仏が上下するのをなんとなく目を逸らせず見てる。
時々解刀するのとどっちが心が痛まないか考えてみるけれどそんなに救いにならなかった。
ぐいっと飲み干して、はぁ、と満足そうに息を吐く小狐丸。
小狐丸はぶっ倒れそうな審神者を見てさっと座らせて背中撫でる。

「お分かりだとは思いますが、ぬしさまは何も悪うございませぬ。どうか慣れてください。小狐丸はぬしさまのそのような痛ましいお顔を見ると心苦しゅうございます。」
「うん、ごめんね」

はー、と長めに息を吐く審神者。

「溶ければ皆鉄ですゆえ」

にっこりトドメを刺す小狐丸。
審神者は笑ってるのか顔をひきつらせてるのか微妙な表情のまま絶望するのであった。

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