Love Of Paradox.
――此の『愛』だって、台本通り。
夜の闇に紛れて深紅のドレスは色を変え、
白い陶器の様な滑らかな肌を目映い月の輝きが照らす。
ふわりと甘い花の香りで貴方を誘い、
細い腕に抱き締めて最期まで*すのだ。
全ては神の全能を守る為に、
矛盾が生んだものは貴方と私の舞踏会。
愛して、愛されて、もう二度と離れられない。
鎖に繋がれた魂は一つとなり歩み行く。
貴方を『 』さなければいけないのに。
貴方を“ ”さなければいけないのに。
想いは強くなればなる程に絡まり。
軈て夜に花開く一輪華は太陽の下に暴かれて、
実らぬ真実の『運命』に身を焦がす。
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最終更新日 2015/03/07