Clapping
□初詣カオス
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2人は家へと飛んできた。
「で、これからどうする?」
ナマエはヒソカを見上げた。
「外で食事でもどうだい?
そのあと、ホテルで夜を過ごす♠」
「今夜は寝かせるつもりないから♥」と耳元で囁かれ、ナマエは身を固くする。
「うん。そのプランでいいんじゃない?」
顔に赤を混じらせながら、ナマエは首を縦に振った。
「顔真っ赤だよ♣」
ヒソカはクスクス笑いながら、ナマエの頬を撫でた。
「だって、色恋沙汰なんて久しぶりだし、ヒソカの声とか言葉とか甘いし…。
それに…」
「それに?」
耳まで赤くなるナマエをからかうように、ヒソカは訊いた。
「手つきはヤらしいし」
「キミがそうさせてるんだよ♦」
そう言ってヒソカはナマエを抱き寄せる。
「キミの笑顔がまず真っ赤になる♠
それだけでも、たまらないのに、キミの顔はどんどん歪んでいく♣」
「ヒソカのせいで赤くなるのに…」
ナマエは真っ赤な顔のまま、不平を呟いた。
「それが面白くてたまらないんだよ♦
キミの笑顔が歪んでいくのが♥」
ヒソカはナマエにキスを落とす。
舌を侵入させ、絡ませ、吸う。
少し間を開けると、ナマエの甘い声が漏れる。
「ヒソカ…」
「そんな顔と声で名前なんて呼ばないでよ♠
我慢できなくなっちゃう♥」
ヒソカはナマエの服の裾から、手を入れる。
「ダメ…!」
ナマエは慌てて、ヒソカの手を抜こうとするが、力で敵う相手ではない。
甘い刺激が走り、体が反応してしまう。
ヒソカは執拗に弄った。
そこだけでなく、舌で耳や首も。
止めどなく走る刺激にナマエの足が役に立たなくなり、体もより敏感になっていく。
ヒソカはもたれかかってきたナマエの頤(おとがい)に手をかけ、自分の方を見させる。
「ああ、この顔…♣
泣いてる顔やイヤがってる顔もいいけど、ボクはこの顔が1番好き♥」
甘美な刺激に囚われ、熟れた果実のように赤く染まった頬。
思考が停止して、虚ろな光をたたえる瞳。
熱い吐息を漏らす唇。
ナマエは自分自身がどんな顔をしているなんて、考える余裕すらない。
ただ、ヒソカにすがりつくように立っているので精一杯だ。
あの笑顔がこうなるのが面白くてたまらない♥
「でも、今はここまで♦
今ヤってお楽しみがなくなるといけないからね♠」
ヒソカはのどの奥で笑い、ぐったりとしたナマエを抱き上げ、靴を脱がした。
そして、自分も靴を脱ぎ、部屋へと上がる。
ナマエに膝を提供して、寝かせると、ナマエは大きなあくびを漏らした。
「次の出発になったら起こして」
ナマエはそのまま眠りに落ちた。