Clapping
□初詣カオス
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「ナマエ、起きて♠
起きて、ナマエ、ナマエ♣」
「ん…今、何時?」
何度か呼び掛けて、ナマエはようやく目を開けた。
「実はボクも今起きたんで、わからないんだけど9時ぐらいなんじゃないかな?」
ヒソカの声がすぐ後ろから聞こえる。
ナマエはくるりと向きを変えて、クスクス笑う。
「ヒソカも寝てたんだ」
「ボクもキミも体力回復したから、これで明日の朝まで大丈夫だね♥」
その言葉にナマエはギクリと固まる。
「それ、本気?」
「嘘かどうかはナマエが1番よく知ってるでしょ?」
ヒソカに嘘の癖は現れていない。
どうやら、本気のようだ。
「お手柔らかにお願いします」
ペコリと頭を下げたナマエを見ながら、ヒソカはニヤリと笑った。
「保証はしないけど、善処するよ♦」
「ぶう」
ナマエは頬を膨らませる。
「そんな顔してもダメ♠
ナマエが挑発したんだから♥」
「I don't know.
私何もしてないもーん」
くるりと背を向けたナマエに抱き付きながら、ヒソカはその首筋に唇を落とした。
「くすぐったいってば。やめてよ」
離れようとするナマエをしっかり抱き締めて、
「くすぐったがってるの知ってるからやめない♣」
と笑いを含んでヒソカは囁いた。
「バカ…」
恥じらいを含む声が返ってきて、ますます笑いがとまらない。
「そう、ボクはバカだよ♦
だから、手加減できないかも♠」
クツクツとのどの奥で笑うと、
「開き直んな!」
ナマエの振り返りチョップが飛んできて、こめかみに直撃する。
「…ナマエって案外非力だね♣」
直撃したナマエの手を掴みながら、ヒソカは意外そうな顔をした。
「そーだよ、バーカ。女の子だもん」
「マチやパクは強いけど?」
「あんな怪物と一緒にすんな!
ここ何年も家に引きこもってんだから、筋肉だって普通レベルに落ちてるの」
「ボクが鍛え直そうか?」
にこりと笑うヒソカに、ナマエは全力で首を振った。
「遠慮します。
と言うより、断固として拒否します」
「ボクの遊び相手にもなって欲しかったのに、残念♦」
「私、要領悪いので1人2役なんてできませーん」
ナマエは舌を出して、そっぽを向いた。
「うーん、キミはいいところまで育ちそうなのに♠」
「ヤダよ。育つって、私って子ども?」
「ううん、青い果実♥」
ナマエの頬にキスを落としてヒソカは笑った。
「結局、夕飯流れたし、ホテルも流れたね」
ナマエはクスクス笑って、そこにこう付け足した。
「でも、私は家でのんびりしたい人間だから」
そう言って、ナマエはヒソカに腕を絡めた。
「挑発してるってわかってる?」
ヒソカはにこりと笑って、ナマエを見た。
「もちろん、わかってる」
ナマエはヒソカにキスをした。