鬼灯の冷徹

□森の神様
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森の近くに小さな村があった。


貧しい生活の中でもみなは笑っていた。


あの日までは――――――――










食べ物を子どもたちが探してくるのが日課だった。

子供たちが、山へ行って山菜を採ってくる。

「みんなとはぐれちゃった。ここ何処かな? 」

一人の少女が山の奥へ歩いて行く。

空から、それを見る獣がいた。
獣はそっと、降りては少女を追った。


少女は切り株に座っていた。

「だぁれ? そこにいるのは」

少女は僕のいる方向を向いていた。
気配を消して歩いて来たのにあっさりと僕に気付いてる。

間違いない。この子は妖の血を継いでいる。

「バレたかな。 僕は白澤って名前なんだ。君の名前は? 」

「私? 私は朱花」

朱花

「こんなところで、何してかの? 」

朱花の目線に合わせて尋ねた。

「食べ物探しだよ。白澤さんは? 」
「僕は、散歩」
「森の神様だ! 村の言い伝えで、この山には神様がいるんだって」

まぁ、神様にはちがいないけど……
神様だから、君に力を貸すよ。

これが僕の過ちになるとは……

この時の僕は知らなかった――――――
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