*K 長編*
□speak
2ページ/2ページ
「し、少々お待ちください。隠された王とは?」
青の王 宗像礼司が問う。
「あ?言葉のまんまだろぉが」
(((((あ、だめだ。話が通じない人だこの人)))))
全員の心が一致した時だった。
こんな時に一致しても嬉しくはないが。
「ま、俺の自己紹介でもすりゃあ嫌でも分んだろ。
伏見猿比古。第零王権者 漆黒の王だ。どーぞお見知り置きを?」
チーン。
ヴァイスマンと大覚は揃って心の中で手を合わせたのだった。
「ねーねー。それじゃー、わかんないと思うよ?」
「あ゛?それ以外になんて言えばいーんだよ。ヴィー?」
「あはっ。分かんない」
「はぁ。だろーな」
「てゆーか、まだヴィー呼びなんだ。僕。」
嬉しいなぁとニッコリ笑う。
「それだけで嬉しいのか。」
「うん!」
白銀の王は嬉しそうに笑う。
漆黒の王は柔らかく微笑する。
黄金の王は溜息をつく。
赤の王は訳が分からず傍観。
青の王も傍観。
赤と青のクランズマンは目を白黒させている。