コート上の天使

□そして次へ
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白鳥沢優勝



連絡が来た時は思わず
何やってんだアイツ!
と画面に向かって言ってしまった


電話すれば
すいません、と謝りつつも
えへへと笑って怒る気も失せてしまった


それに
ぎょーざに白鳥沢を見てもらったのほ良かったのかもしれない


昨日今日で切り替えるのはなかなか難しいのはわかる

けど次に向かっていかないとな

俺達が次に目標にするのは春高だ



練習試合が圧倒的に足りない今
東京に行けるようになったのは本当にデカイ




「な、なあ影山」

「あ?」

「焼きさんは…?」




日向の言葉に他の奴らも影山に目を向ける。



「…休みだ」



すげえ不機嫌そうだな


「ホントに?!なんで?」

「知るかよ!連絡つかねえし!」



アイツ、本当に勝手に見に行ったんだな



「まっまさか…!俺達が負けたからショックで寝込んでるとか…!」

「…」



オイオイ
本気にするなよ…!
大体そんなメンタルしてねえだろ、アイツ


しょうがねーな



「ったく、ンなわけねえだろーが」

「コーチ…!」

「アイツはここに居る誰よりも次を見据えてる」



俺よりも、な



「風邪じゃないんですかっ」

「まー…表向きはどうだか知らねぇけど、本当の目的は

白鳥沢の偵察だ」



途端騒ぎ出す
お前ら、心強く思え




「いいか、外のことはどうにかする。お前らは強くなることだけを考えろ」



オス!
といい具合に締まったところでバタバタと走る音が聞こえてきた



『お、お疲れ様です…っ!』

「焼きさん来た!」



すでに何時もの格好に着替えていて
シューズに足を突っ込んだ

何時もの格好といっても
ウェアに右腕だけサポーター

女子バレー部かよ

これだけ動くマネージャー他に居ねえよ



「お前の行動暴露していた所だ」

『えっ!もう話したんですか?』



うわあ、と言いながら表情は清々しい。

悪くない



コイツにはなかなか酷な事をさせているが、順調に次に向かっているらしい。


って
頼りすぎかよ、俺





「よし。三対三やるぞー!アップ取れ」



うぇい
とそれぞれ散らばっていく



「お前もしっかり体動かしとけよ
今日はこき使う」

『へ、』

「お遊び程度に考えてやれ。」

『お遊びって…』



ぎょーざはしっくりきてないようだった。
まあ、こんな暑苦しく、ど真面目にやってるヤツらに対してお遊びって言われても困るのはわかる。


でも
そっちのほうがアイツらの為になる




「全力で引っかき回してやれよ」










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