幸せの温度

□Y
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十「あ、おかえりー」

ア「おかえり」

バーに戻ると十束とアンナはカウンターの椅子に座りお茶をしている。

周防は起きてソファに座り煙草をふかしていた。


草「ただいま」

『……』

ハルはこくり、と頷く。


ア「ハル、服似合ってる」

『…』

ハルは照れた様に下を向いた。
アンナは少し微笑んだ。

ア「どういたしまして」

十「アンナはハルと会話できていいなー」

十束が羨ましそうに言うと、ハルは思い出した様に荷物からノートを取り出した。


『草薙さんに、買ってもらいました。
服、貸してくれてありがとうございました。』

その文を見て十束は嬉しそうに笑った。


十「うん、よく似合ってるよ。
どういたしまして。」

草薙はカウンターに入り、ハルにもカウンターの椅子に座るよう促す。


草「さっきの、聞いてもええか?」

十「さっきの?」

草「ハルに何があったか、聞こうと思ってな」

ハルは小さく頷いて、ノートの新しいページを開いた。


『全部は、言えないです』

草「分かった。言える範囲でええよ。」

そうして、ハルはノートに文字を書き始めた。



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