*生前*

□生前1
2ページ/3ページ

丁「わかりました、口調はくせです。気にしないでください。」


貴「わかった。誰もいない時、会いに来る。きっと、その方がいいのでしょう?」


丁「そう、ですね…」


丁は内心、驚いていた。


話しかけられたことにもだが、それよりも

人と対等に接してはいけないと言われていた自分が、友達というのを許したことだ。


関わってはいけないとわかっていたけれど、心の中ではきっと
人との繋がりを求めていたのかもしれない。なんて。


貴「時間、遅くなってきた。私はもう帰ります。また、明日あいましょう、丁」


丁「はい。おやすみなさい」


ただ、見つかってしまったら

見下してはこなかったあの人を、庇おう。少しでも、話しかけてくれたあの人を守ろう。



次の日からは、六弐は村の子と遊ぶのを早めに抜け、丁は押し付けられる仕事を早めに終わらし、

夕方から暗くなるまでずっと話していた。


丁のいるところへは人も来ないので、見つかることもなく


六弐は住んでいた国の事を、丁は言葉を教えて合ったりと

時間はすぐに過ぎていった。(小説って便利!)
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ