*生前*
□生前3と注意
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儀式が近づくにつれて、六弐は心の中である決意をしていた。
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丁「…これは?」
貴「勾玉と、いいます。2つ、対で持ってたから」
そう言って渡したのは、黒の勾玉。白と黒の、2つはめると円になるように対に作られているものだった。
丁「嬉しいです。お揃い、ですね?」
貴「そう、だね!」
2人の間には暖かい空気が生まれるも、時間は待ってくれない。
歳に合わず頭のきれる2人は
少しだけ気を落とした。
丁「…ずっと、持っています。絶対に無くさない。」
そう言って、紐を通していた勾玉を自分の首に丁はかけた後
丁「だから、六弐も持っていてください。これは、目印。」
貴「目印?」
丁「はい。」
丁は六弐の首にも白の勾玉をかける。
六弐が家に帰ってからも、お互い相手のことを思い浮かべながら、勾玉を握りしめていたのである。
丁「(目印。絶対に探しに行きます。
たとえ私が朽ちようとも、貴方を守りに行きますから。)」
儀式まで:あと1日