背中は預けた。。。

□この出会い、運命。。。
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アメリカ中西部の地方都市ラクーンシティーで猟奇事件が発生してから早くも17年が経とうとしていた。
バイオテロ。
この名称は当時のたくさんの人々を恐怖へ陥れた。
そのあと各地にウイルスがばらまかれては鎮圧し、新たなウイルスが拡散されては壊滅させる。そんな動きが日常茶飯事になってしまった。地球の人口規模は大幅に減少し、治安維持もままならなくなってしまった。操縦不能な政府は無能なお飾り役人に成り下がり、実際のところ権力を行使してるのは対テロ組織特殊部隊の隊員たちである。





とはいっても、ここは島国・日本。緑に囲まれ、東京は変わらず動いていた。残る大都市大阪、福岡、札幌、横浜も正常だった。
日本は自ら戦いに行くことはしない。憲法九条は若いゆとり世代にも一応は知られているほど根強い法律である。
だが、周りの状況を知らずのらりくらりと過ごしているように見える日本でも、裏側では海外の情勢を見張る特殊部隊を設立して、着々と事業を確立していた。
B.S.A.A(Bioterrorism-Security-Assessment-Alliance)は国連の公的組織で欧州に本部を構え世界中に支部を置いている。
B.S.A.A日本支部もまた、これに貢献している。
美丘・レインフォードは、ここ、B.S.A.A日本支部の特殊部隊隊員の一人で、唯一の女性隊長だ。攻撃スキルに長け、体術も日本選手権では女性部門は殿堂入りしている。
彼女は、名前の通り純日本人ではなく、イギリスと日本のハーフだ。かといって、日本生活が長いため、流暢な英語は話せない。

さて、のどかで平和な国日本を揺るがす大事件が起きた。
日本の領空をどこの国かは特定できない大型戦闘機が横切ったのだ。
空自は慌てて追尾するも間に合わず、むしろ消息不明となった。総理大臣はかくして立ち上がり、陸海空での捜査を命じたが、半分が消息不明となった。残り半分は、残酷で目を覆いたくなるほどの姿で発見されたのだ。
防衛省はお手上げで、総理大臣はバイオテロの可能性も視野に含め、B.S.A.A日本支部にGO-サインを出したのだった。しかし、B.S.A.Aは国連の公的組織。一国の首相がOKを出したとこですぐには動けず、事態は少しずつ、速さを増して悪化していくのだった。












ところかわり、B.S.A.A実働部隊の隊長として指揮を執っているクリス・レッドフィールドが、日本のこの情勢をキャッチした。


「こういうものは一刻を争う。ジル!日本支部に取り急ぎ連絡を。」
「了解」




クリスは画面上の日本をずっと睨み続けていた。
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