HQ/影日
□Syoyo Hinata
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「…やあ王様」
と言い、姿を現したのは、カゲヤマの友人…にしては仲の悪い知り合い、ケイだ。
彼は、自分の愛す人を探して、恋の冒険をしている。
「…俺は王様じゃねぇ」
「ねぇ、僕の仲間に入らない?僕と一緒に愛しい人探そうよ」
「…断る」
「王様って最近失恋したんだよね?ここにならたくさんの女性がいる。自分にぴったりな女性が必ず見つかるよ?」
「うるせぇ、…確かにいろんな女性はいる。…でも、全て俺の理想タイプじゃねぇ」
「ぶはっ!女性選びまで王様らしい!
でも王様を愛せる女性なんているのかな〜?」
「ああ”!?てめぇ、今何つった?」
カゲヤマは、このカラスノに来る前にそれまで愛していた女性と別れている。
女性の性格が自分が予想していたものを遥かに超える悪女だったのだ。
どこでそんな情報を手に入れたのかと呆れる程に、ケイは情報収集に優れている。
だから、なかなか自分から女性の集まる場所を聞き出せないため、不服だが、ケイに頼るしかないのも現状なのだ。