変わらない光
□第2話
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「おはようございまーす。グリーン居ます....た」
「居ますたってなんだ、居ますたって」
「居ますかって聞こうとしたら見つけたから急遽言い換えたけど一文字手遅れだっただけ」
じゃあ言い直せばいいだろってこっちに近づいてくるグリーンにもう一度おはようと挨拶する。
もしかしたらおはようって返ってこずにボンジュールって返ってくるかと思ったけど、普通におはようって返ってきた。よかった。
「それで、今日は何の用?」
「レッドに会いに行く」
「....はい?」
ちょっと待って。
昨日はグリーンが一緒でもどの道私は入れないとか言ってなかったっけ?
「レッドへの荷物を今回は多めに持って行って、俺一人じゃ持てないから仕方なく資格はないけどこいつに手伝ってもらっている。元チャンピオンで現ジムリーダーの俺が絶対そばを離れないから。って言えばなんとかなるだろ」
「.....結局、不法「ではねぇよ。ちゃんとした理由と付添人付きだろうが」....そうですね」
てか今回はってことは、今までもレッドに荷物届けに行ってたんだ。へぇー。
なんて考えてたら眼の前にドサッと置かれた荷物。.....これを私に持て、と?
「容赦ないね」
「こんぐらいの荷物がねぇと理由が立たないだろうが。レッドの所に行きたいならそれを持つこと」
「....頑張らせていただきます」
でもいざ持ち上げると、見た目によらず案外軽かったこの荷物。
....静かにグリーンの事を見ると、バチっと視線がぶつかった。....かと思えばすぐにふいっと逸らされた。
「グリーン」
「ちゃんと中身がいっぱい入ってる演技しろよ」
「....うん!ありがと」
なんだかんだでやっぱ優しいね、グリーンって。
「そんじゃ、早めに行くぞ。お前のポケモンチャンピオンリーグまでの道知ってるか?」
「知らない。近くまでは歩いて行ったことあるけど....」
「近くまで行ったなら教えとけよ....。んじゃあ、俺等についてこいよ」
「りょーかい」
返事をしながら腰につけているモンスターボールを一つ取って投げる。
「私を乗せてグリーン達についてってね、カイリュー」