変わらない光
□第3話
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「なぁナナシ」
「んー?」
今私とグリーンが居る場所は私の部屋。
シロガネ山から戻って来て旅に出る準備をグリーンにも手伝ってもらっていると、グリーンに話しかけられた。
「なんでお前こんなに薬類持ってんだよ」
そう言うグリーンが座る目の前にはかご一杯に入ってる薬達。
主にキズぐすり、いいキズぐすり、すごいキズぐすり、まんたんの薬、かいふくのくすり、なんでもなおしが所狭しと入っている。
「あー、前にさ、母さんが備えあれば憂いなしって言って買ってきたんだ」
「おばさんどんだけ備えるんだ....」
「よかったら数個いる?私そんなにいらないからさ」
「じゃあお言葉に甘えてちょっと貰ってくわ」
そう言って遠慮なく欲しい薬を取り出すグリーンを見ながら準備を進める。
正直言って沢山ある薬を持て余してたところだったから、丁度良かった。
そんな沢山ある薬達も数個ずつバッグに入れて準備完了。旅用の動きやすい服にも着替えて、バッグを持ってグリーンと一緒に1階へ降りる。
「あら、もう準備できたの?」
「うん」
「そう....、気を付けてね。グリーン君も、仕事頑張って」
「はい」
「じゃ、行ってきまーす」
「お邪魔しました」
それぞれ違う言葉を母さんに送ってから家を出る。グリーンは一度オーキド博士に会いに研究所に行くらしい。だからここでお別れだ。
「お前が今より強くなって俺のとこに来るの、待ってるぜ」
「そんな余裕そうに言わないでよ」
まぁ、元チャンピオン、現ジムリーダーだからこその余裕か。おまけに今までポケモン勝負でグリーンは私に負けたことがないから余計に余裕があるんだろう。.....なんかムカつくな。
『次は絶対私が勝つから』そう言い残してレッドの待つポケモンリーグに向かった。
「....次もぜってぇ俺が勝つ」