ネオロマンス短編小説

□相容れぬもの
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『美しい人』


『美しい人』
 でも私とは──。
『相容れぬるもの』
 私達の『敵』──。



 その人は突然私の前に
 現れた──。
 私は始めて見た。
 美しい男の人。
 髪は月光さえ
 弾く金。
 絹の如く白い
 白磁の肌。
 鮮やかに彩られた
 赤い唇。
 彼岸花と蜘蛛の巣で飾られた
 緋色の着物を纏う人。
 その姿に私は
 目を奪われた。
 ──あなたは誰?
 美しい人──。
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