暗闇の中で

□第3話-今の居場所
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「沢田くーん!私もお昼一緒にいい?」

昼休み、私がそう訪ねるともちろん!と
笑顔で返してくれるのは沢田綱吉

彼の隣は今の私の居場所でもある
最初はチョロそうだなとか思いつつ近づいたけど予想は的中。

相当ビビッてたけど少し優しく話しかけたら
すぐに警戒を解いて今ではお昼を一緒に食べる仲ではあるが
その周りの獄寺隼人は私をよく思っていないようで
頻繁に睨み付けてくるがそんなのは無視している
山本武もいい奴で沢田綱吉同様すぐにトモダチになれた

「東雲さんボーっとしてるけどなにか考え事?」

「あっいや今日も天気がいいな〜と思って!少しボーっとしちゃった」

「ならよかった、いきなりボーっとするから驚いたよ」

「ふふ、ボーっとしてるだけで心配してくれるなんて沢田くんは優しいね」

「たまにだけど…心ここにあらずって感じがするし
ここ最近よく増えたし、なんだが…東雲さんが消えそうで…
はは、俺なに言っちゃってるんだろ?なんかごめん!気にしないで」

頷き先程までと同様楽しく食事をするけど
沢田綱吉はよく見てるな〜…

忘れたわけじゃないけどここ最近
頻繁に誰かの視線を感じるせいか
無意識に警戒というか…緊張していて
去年のことをよく思い出してしまう

そのせいで考え事が増えボーっとすることも増えた

でも私はあれから毎日
死体はどうなったかとか調べたりしている

あの日、人を殺してしまい事故だと思い込んでいたけど
やっぱり血の臭い、焼いた死体の臭いは本物で毎晩魘されて
私が殺したということを受け止めた日から
血の錯覚と鼻の奥にこびり付いた焼けた死体の臭いは突然消え
もう5人も殺してるわけだし何人殺そうが代わりはないので
なにかあった時のために鍛えている

まあ…この調子じゃなにも起きそうにないから安心だけど。

「ああー!今週の土曜日補習だよー!山本もだよね?
獄寺くんと東雲さんは頭がいいから羨ましいよ…」

「おう!次の補習テストやるらしいぜツナ
平均点以上取らねーと相当ヤバイらしいぜ!」

「嘘ー!そんなの聞いてないし俺絶対ムリだ…!!!」

「なっ10代目まだ土曜まで日があります!
俺が勉強教えますよ!安心してください!!」

「そうだよ、獄寺くんも付いてるし私も勉強教えるよ
今日の放課後にでも沢田くんと山本くんが大丈夫ならしよ?」

「俺は部活後になるけど大丈夫だぜ!」

「2人共ありがとう…!じゃあ山本は部活後で
俺んちで勉強先に始めてるね」

というわけで放課後は私と獄寺隼人で
先に沢田綱吉の家にお邪魔し
山本武を待ちつつ勉強をすることになった
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