セレナーデが聴こえる

□《第1話》
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ゾクッと寒気がしゆッくり目を開けると
そこは夢で見た黒い球がある部屋、そして…西くんがいた

西くんは私を見ると目を開けてなにか言いたそうにし驚いていた

先に部屋にいた2人組が近寄ってきて自己紹介し終わると
玄野と加藤からこれから星人を倒すからスーツを着てほしい!と
せがまれ意味はわからないが着ないといけない気がするし了承した

少しするとお婆さんと孫と見られる子にカップル?が目の前に現れ
私もこんな感じで来たのかと思うと吐き気を催しトイレへ駆け込むと
新しい朝が来た…希望の朝が…そんな歌と大声が微かに聞こえすぐに戻ると黒い球から
こいつを倒せと敵が映し出されていて消えたと思うとガシャッと何かが飛び出した

「田中星人⁇意味わかんないんですけど…
あ、玄野くん!さっき言ってたスーツってこのケースのどこかにあるんだよね?」

「お、おお!多分自分の名前か
ニックネームっぽいの書いてると思うから探して先に岸本と着替えてこいよ」

「うん、わかった!恵ちゃんはケース持ったらすぐに行くから先に着替えてて。
まず私のスーツ探さなきゃだから!」

恵ちゃんはわかった、と緊張感もなくクスリと笑いながら返事をし奥へ歩いて
私は自分のスーツを探すが…見つからない。

唯一それっぽいのはあるけど正直これ?って感じで…うーんと首を傾げていると
さっきから隅にいた西くんが私にスーツケースを差し出す

「キチガイ(笑)はお前のだろ、また証拠にもなく戻ッて来てんじゃねーよ
さッさと着替えろよ」

「あ、やっぱりコレ私のなんだ…というか戻って来てんじゃねーよって
どういう…ってもう、話くらい聞いてよ!」

スーツケースを受け取ると質問を無視しまた隅に戻っていく西くんを
横目に廊下にいるヤンキーを追っ払い先に着替えている恵ちゃんの元へ

「何これ…キッつぅ…あれ、かなでちゃん着方わかるの??
というかさッきから顔色悪いけど大丈夫??」

「あれ…なんで着方わかるんだろう。自分でもわかんないや!何となく勘かな…?
大丈夫、なはず…なんかこの部屋に来てから頭痛が酷いんだよね…
大丈夫きっと少ししたら治るから…!」

「え〜、なにそれ〜!可笑しいねッ。ならいいんだけど…辛くなッたら言ッてね?」

ありがとう、そう答え着替え終わり黒い玉がある部屋に戻ると
玄野くんがスーツを忘れたみたいでいろいろ揉めていた

恵ちゃんは守られるように加藤くんの隣に歩いていく

私はいつもの様に西くんの隣へ…あれ?いつもの様に…??頭、痛い。

「おいかなでなんで西の奴なんかの隣にいるんだよッ」

「なんでだろ?なんかここが私の定位置っていうかあれ〜?」

「かなでッて可笑しな奴だな…というか西
なにか俺が生き残る方法はないのかよ!?」

「ないね…」

「ま、まあまあ!落ち着いて!とりあえず私達が計ちゃんを守ろう?それが一番だと思うんだけど…」

「そうだな、俺達が計ちゃんを守ろう!計ちゃん出来るだけ俺達から離れないでくれ」

「わかった…」

話が落ち着いてよかった…そう思いホッとしていると
ヤンキーグループが戻ってきた

「あの、西くんって呼んでもいい…ですか?」

「…別にいーけど、その敬語やめろよ。というか俺のこと覚えてないのかよ?あとこれお前の武器」

そう言って西くんから懐中電灯の様なよくわからないものを頂いた

覚えてないってなに?わからない、何かが頭の中で引っかかって…
思い出そうとすると頭痛は頭を鈍器で殴られたように
強烈な痛みが襲ってくる。

夢で見た場所に夢で見た人物は現実にいてあと少しという所で
思い出せそうなのに硬く蓋を閉ざしたように思い出せない

私が考え事をしているとまた玄野くんが方法があんなら教えろっと
解決したはずの話をまた出してきているが頭に入らない

すると聴き慣れたギョーンという音が部屋に響き渡った

「あ…出た……?やっぱオモチャじゃん、これ音ばっかじゃねーか」

一人のヤンキーの声だけが部屋に響き渡る
そして私は刀を抜いた

ザッ…刀を振るう、何故だろう、剣道とは違う使い慣れた感覚。

「はァ?何やってんだ、こい、つゥ…?あ、れ、はれ?」

ゴトンと音を立て落ちたのは首、首元からは血が噴出す

「きゃああああぁあああああああああ!!!!」

数秒間の沈黙を破ったのは悲鳴を上げる恵ちゃん

「お、お"え"え"げろぉっ、」

その次は嘔吐する玄野くん

「うあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!う"っ!」

最後は絶叫するヤンキー

「あれ、私なにやってんだろ」

考える前に体が勝手に…動いてた。そして口も勝手に動き出す

「西くんに危害を加える奴は私が殺す。誰であろうとこうなるから覚悟しておいてね
あと私達の足を引っ張る人も容赦なく殺しちゃうかも」

「かなで相変わらずヤるじゃんッ。まあ仲間でもないんだ仲良しごっこやってる場合じゃねーしな
ガンツ!!俺達を先に転送してくれ」

そういうとガンツは西くんを転送し始めた、きっと次は私だろう

「柊…仲間どうしで殺し合ってどーすんだ…なんでこんな事をッ」

「ごめんね、でも考える前に体が勝手に動いたから仕方ないじゃん。
まあ邪魔しなきゃいいんだよ、私は別に殺し合いがしたいわけじゃないから仲良くしようね」

私が喋り終わると同時に首から上は転送されて加藤くんの表情を見ることは出来なかった

「かなで、おかえり」

転送先で真っ先に西くんは2人になるのを待っていたかの様に私にそう言って微笑んだ

「ただいま、西くん」

おかえりの意味はまだわからない…でも『ただいま』と返さなきゃいけない、そんな気がしたんだ
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