囲愛

□3話
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刹那には、ずっと気になっていたことがあった。
たまの調教の合間に見える、たくさんのモニターに映るいろいろな女性たちの性交の様子。

このモニターのある部屋にはあまり入ることはないけれど、琅がいつもチェックする際に気紛れに刹那を連れては、刹那には画面に背を向けるように座らせ、自身に奉仕させているのだ。
そして一度口内に放ったあとは、気のままに隣室にあるベッドで満足するまで弄ぶ。
意外なことに、一度として琅自身を刹那に挿入したことはなかった。


そんなある日ーー

「…んぅ…んぐ……んっ、ん………」
「……っく…出すぞ……」
「……んん゛っっ……ぐっ……」
「…はぁ……大分慣れてきたな……フッ、未だに目は死んでない……さすがだな…刹那、今日は少し変わった趣向でいこうか……」
「………え……?」

モニターのある部屋で、いつものようにフェラで抜いた刹那は、意外な言葉に顔を傾げた。
そんな刹那を尻目に、琅は刹那を立たせモニターの方へと向かせた。

そこには、声は聞こえてこないもののいろんなプレイをしている何組かの映像が映し出されていた。
あまりの衝撃に、刹那は思わず顔を背けた。
琅はそんな刹那の背後から覆い被さると顎を持ち、グイッと画面へ向けさせた。
「よく見るんだ。……お前もこいつらのように大勢の客を取るようになるんだからな。」
「……な…に……」
「こいつらも同じ借金まみれの身寄りのない女どもだ。……お前は商品だと何度も言っただろう?」
「……っ!?……そ、んな……」
「あぁ……だが、お前の場合は、こいつらよりも大分甘いがな……」
「……甘い……?」
「だってそうだろう?」
耳元で話ながら、琅は刹那の乳首を思いっきり摘まんだ。
刹那はいきなりの痛みに体を震わせながら、さわさわと触りだした柔らかな刺激に体の奥がぞわりとなる感覚を覚えた。
琅は刹那の胸を弄りながら、言葉を続けた。

「お前の借金は私が肩代わり。そして命の保証もあって、借金元の関係者にも会う必要がない。…コイツらを見ろ。本人は知らないけどな、男たちは皆それぞれの借金元の関係者だ。もちろん、幹部クラスばかり。……どういうことかわかるか?」
聞かれて、刹那は首を横に振った。

「必死で返してるつもりだがな、借金の元金なんざほとんど減ってない。なんせ、自分が貸した相手を抱いてんだ。気に入りゃ、飽きるまで使い続ける。壊さねぇ程度にな。どんなことされても商品側には文句なんぞ言えないだろう?もっとも、ちゃんと商品になるように私が躾たからな……これで、わかっただろう?お前は自分の体で借金なんか返してないのだからな」
「……っっ!……そ、れは……」
「言い訳は無用。今から何をするかまで教えてやるんだ。これ以上の特別待遇はあるまい?」

クスリと笑いながら琅は刹那の耳朶を一舐めすると、そっと囁いた。
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