それから僕は【あつし×トド松】

□第二章 僕の悩み
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あの後、僕はあつしくんと食事を済ませてからお礼を言って家に帰った。
兄弟に怪しまれないだろうか、できれば自分の中でだけの問題にしたいと僕は考えた。
「た、ただいま〜…」
そっと家に入った僕だったが、どうやら僕の声が聞こえたらしく、「トッティ!」と、十四松兄さんの元気な声が聞こえた。
「トッティ朝帰り!!セクロス??セクロス??」
十四松兄さんは色んな意味で危ない。嘘を吐くのも苦手だし、大声で自分の身の回りにあったことを口で言うし、とにかく謎すぎるのだ。
「あ…十四松兄さん、声大きいって…」
僕が注意しようとしたその時だった。悪魔たちが、僕の元へとやって来たのだった…
「んぁ?トド松朝帰り?何?セックスして来たの?」
「トッティが…lovedanceをしてきただと…?!」
「え?トッティ、僕たち置いて童貞卒業したの?」
「トド松…お前そうやってボク達のことを見捨てるんだな…ヒヒッ」
いやみんなして同じようなこと言ってるけど何言ってんだよ!!!もう言ってる言葉すらクズだよね!?僕もクズだけど、コイツら程ではねぇよ!!
「みんなして何を言うかと思いきや…朝まで呑んでただけだよ。」
こうでも言っとけば、引くだろう。女の子の名前を出さなければ、別にコイツらだって、敵ではない。
「あんだよー女の子とセックスでもしたのかと思った。」
「どちらにせよ、僕の口からは何も言わないけどね。」
「そう言ってるってことは、本当に女の子と何もしてないみたいだね。」
「…悪かったね。」
チョロ松兄さんは鋭いけど、言ってることがムカつく。ていうか、言い方がムカつく。おそ松兄さんはえっちなことしか考えてないし、一松兄さんは何がしたいのか分からないし、カラ松兄さんは…。
「…僕疲れてるから、二階で寝てるよ。」
「トッティ寝るの!?」
「うん。だから邪魔しないでね、十四松兄さん。」
「……うん!!」
僕は二階へ行き、すぐに寝る準備をした。本当は嘘なんて吐きたくないけど、何もなかったって風にしかみんなの前では言えない。いや、言いたくないだけなのかも。


「トッティ、変なにおいした。」
「ああ、そうだな。」
「カラマツ兄さん、どうしよう。」
「…男のにおい、か。」
「トド松、危ないね。」
「ああ……」


兄さんたちに、バレなきゃいいんだけどね。
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