復讐

□久し振りの日本
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【トド松side】




久し振りに彩花の家に来てみた。




彩花の家は、いつも通りに鍵が閉まってるのかと思ったら開いてて、中に入ると、男物の靴があった。






泥棒かな…?そう思って、息を殺して部屋に入っていった。







すると、彩花の部屋に白猫マントを着ている人を発見した。







『松野…?』






この声は…彩花?







ドサッ






僕はその辺にあったものを落としてしまった。







彩花らしき人物が此方を見る。







顔は見えないけど、雰囲気とかは変わってなくて…凄く懐かしい感情に襲われた。






「あ…やか…?」









途切れて聞いてしまった。






『……』





彩花は一瞬、アルバムらしきものを見た。





『……松野トド松か。』





「彩花!!!!!!」ギュッ!!




僕は彩花に抱き着いた。




昔と同じ彩花の臭いがした






「やっと見付けた!!捜しっ…たんだよっ!!」




涙がポロポロと溢れる。





『…それは…すまないな。』





彩花の言い方が何処か可笑しいけど、間違いなくこの子は彩花だった。







「トト子ちゃんや皆心配してたんだよ?」





僕がそう言うと、思いもよらない言葉が帰ってきた。





『トト子とは誰だ?』





え…?





一瞬時間が止まったように感じた。






『すまない。松野トド松…。トト子とは誰だ?』




「え…?トト子ちゃんを覚えていないの!?」





『トト子処か、このアルバムが無ければ、トド松も分からなかったがな。』





僕はガクンと座り込んだ。




彩花が……僕の事を覚えていない…?




『……?』



「覚えていないなら…また仲良くなれば良いだけだね…。」





『どうした?』




彩花は首を傾げていた。




めっちゃ可愛い(笑)





僕が抱き着く。





「じゃあ、先に自己紹介しておくね!僕は松野トド松!!これから会うときは宜しくね(ニコッ」






僕がそう言うと、彩花は







『おおぅ…あざとい…』






と言った。





あざとくない(怒)







『……消えてごめんな…』






そう……彩花が呟いた言葉が聞こえた。






忘れてなんかいなかったんだ…






そう思った。
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