”嘘吐き少女”

□信用1
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今日は最悪の引っ越し日。


ボクは一人で家に残りたかった。


一人で家に閉じ籠りたかった。


だけど、父さんがそれを許さなかった。



ボクはボク以外が嫌いだ



だから…ボク以外は信用しないの。



信用しても裏切られるだけ…だから。



本物の父さん母さんだってそうだ。



ボクを裏切らないって言ってたくせに



ボクを家に閉じ込めて、姿を消した。



黒狐(ヤミキュウビ)の零「レイ」や犬神の神「シン」



キュウビの玲音は信用出来る。



何年も一緒に居てくれた。



ボクの大切な友達…。数少ない…ね。



『よし…零、神、玲音…行こ。もうそろそろ行かないと怒られちゃう。』


零「行くのは良いのだが、今回再婚すると言うてる家族は闇系ではなく、光系の家族なのだろう?何故我も行かなくてはならないのだ?」


『ボク…零達が居ないと独りぼっち…になっちゃうもん…(•̥̥̥̥̥̥̥ ﹏ •̥̥̥̥̥̥̥̥๑)ぅʓぅʓ』



零「(可愛い!!)なるほどのぉ。」


神「彩花を独りぼっちにさせるなんて出来ないわな」


玲「ま、確かにねぇ♪彩花可愛いからいっぱい虫が寄ってくるもんねぇ♪」


虫?


絵「彩花ー!行くよー!!」


ジュ「早くしないか!」


うわ…ウザ。


玲「おっと…僕と神は動物化して良い?」


ボクはコクリと頷く。


『今行きます。』


ボクはジュリと絵麻にそう言うと、銀色の犬(神)と黄色い狐(玲音)を肩に乗せて黒い狐(零)をダッコすると、パソコンやら動画を撮るための道具やらが入っている鞄を持った。




そして、絵麻(肩にジュリが乗っている)と共に歩き始めた。



絵「じゃ、行こっか。(ニコッ」



ボクは姉の絵麻さえも嫌いだ。



この貼り付けたような笑み、まるでボクを騙しているかのようだ。



ボクは騙されるのが嫌い。



裏切られるのも嫌い。



零達以外全部嫌い。



絵「彩花?」



名前を呼ばれるのも



ジュ「ん?どうした?」



心配されるのも



全部全部大嫌い。



『ん?何でもないよ。』



人前で貼り付けた笑みを晒すのも



零「…」



学校も全て大嫌い



『あれ?零どうした?』


零「そこの鼠よ…我の主に何か言いたそうな顔をしておるのぉ…。言いたい事があるのなら堂々と話せ!」



鼠!?



ジュ「なっ!?私は鼠じゃない!」



零「は?鼠じゃないのか?」



『零…、ジュリはリスだよ…(ボソッ』



リスを鼠って…(汗)



ジュ「そうだ!私はリスだ!シマリスだ!まだそこは飼い主の方が頭は良いみたいだな。だが、飼い主は買い主で、狐を3匹も連れてるなんて馬鹿なのか?エキノコックスが私やちぃに移ったら大変なんだぞ!」



エキノコックスぅ?



ははっ、馬鹿なのはジュリの方だ。



『ジュリ…、零や神達はエキノコックスなんて汚物持ってないよ。だって、零達は妖怪なんだもん』



絵「彩花…?ゲームのやり過ぎじゃ?」



プチッ←キレた



『零、神、玲音…一回姿を見せてやろうよ…ボク、理性を保ってる方が限界近くなる』



零「仕方無いのぅ…」



ドロン



そんな効果音が出るような煙が発生し、キュウビとヤミキュウビ、犬神の姿に戻った零達。



ジュ「!!!?」



ついでだから、ボクの能力で妖怪を見れるようにしたよ。只し、一時的にだけだけど(笑)



絵「す、すご…」


ジュ「本当に妖怪…だったのか」



『さっき言っただろ。物覚え悪いリスだな。これで分かったな?はい、この話終了』



ついでに、他の関係とかも終了!



零「彩花ー。狐に戻っても良かろうか?」


『うん、良いよ』


神「彩花ー」


『何?』


神「部屋でなら擬人化して良い?」


『許可する♪』


玲「じゃ、部屋で遊ぼー」


『うん、良いよ』


玲「やったー」



などと、狐に戻った零達と話ながら歩いていると、朝比奈家に着いた。


絵「あ、朝比奈さんの家に着いた。」


『早く部屋に閉じ籠りたい…(ボソッ』


零「おぉ…此処が今宵から彩花の住み場の朝比奈家か…でかいのぉ」



神「でっけー…」


玲「広そう…」



…朝比奈の長男の雅臣と十三男の弥だったか…


雅「おや、丁度良く来たね(ニコッ
僕は長男の雅臣。好きに呼んで良いよ(ニコッ」


絵「あっ、はい!宜しくお願いします!雅臣さん(ニコッ
私は日向 絵麻です!宜しくお願いします!!」



また貼り付けた笑み…


『日向 彩花。宜しくする気はないから』


本音。



零「流石彩花。我が認めるほど黒き闇を抱えている人物だな。」


誉め言葉ありがとう


弥「えー↓↓(´・ω・`)ショボン
仲良くしよーよ!お姉ちゃん!!」


『嫌。人なんて信用出来ない。』



ボクがそう言うと、雅臣が驚いた。


雅「じゃあ…信用出来てから仲良くしてね(ニコッ」



嫌だ←



『信用…出来ればな。ボクの部屋とボクの部屋の鍵何処。』


雅「此処だよ。はい、どうぞ」


『どーも。んじゃ、もうボクに関わらないでね。』



ボクはそう言うと、部屋に向かった。
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