NARUTO

□トリップ2
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今、少女は手を後ろで縛られている。

そしてまわりには、

はたけカカシ
猿飛アスマ
紅夕日
シズネ

そして、木ノ葉隠れの里最高権力者の5代目火影千手綱手姫がいる。

「・・・(ブルブルブルブル)」

「で?お前は何者だ」

綱手の鋭い眼光と、まわりからの若干の殺気で少女は完全に口がきけない状態になっていた。言葉が喉でつっかえ、口の中が緊張と死への恐怖でカラカラだった。なんとか喋ろうと口を開くが言葉が出てこない為、結果ぱくぱくしているだけになっている。

「おい、黙りか?」

「・・・ぁ、(口が、言葉が出ない!何で・・・嘘でしょ!!)」

少女はなんとか身の潔白を証明しようと身振り手振りをしてみるものの、それは傍から見ればおかしな踊りを踊っているようにしか見えない。つまり、馬鹿にしているようにしか見えないのだ。案の定・・・

「貴様・・・自分の立場が分かっているのか?」

「・・・(コクコク)」

「なら、答えよ。何故あの場にいた?」

綱手の質問に少女は返答を迷っていた。答えなければ拷問されるのは必須。だが答えた所で‘異世界から来ました’・・・なんて世迷言を誰が知るじるのだろうか、と。そもそも自分は他里のスパイか疑われているのだ。その中でそんな世迷言を言ったら最悪殺される。

どちらにしろ死ぬ・・・

だが、まだ拷問の方が生きる希望はある。必死に訴えれば話しを聞いてくれるかもしれない。そんな淡い期待があった。

だから少女は口を開かなかった。それがどんな愚行だとも考えもしないで。

「はぁ・・・カカシ、こいつを拷問部へ。隠していることを洗いざらい吐かせろ」

「分かりました」

カカシは少女を警戒して、影分身が腕を掴んで火影室を退出した。


火影室を出て、しばらくは無言だったがカカシが冷たい声で少女へ話しかけた。

「おたく、何も話さないつもりー?とっとと吐いてくれないかな?正直暇じゃないんだよね、木の葉も」

「・・・」

「ま、いいけどね。おたくの場合、拷問されて1日もてば凄いよー?頑張ってね」

カカシは顔は笑っているのに、目は無表情だった。

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