Harry Potter
□ダイアゴン横丁
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僕は手紙に付いていた地図を必死に見て漏れ鍋という店へ着いた。正直、未成年が入っていいのか不安な店だけど、ここいから入れと書いてあるので入る。酒臭さに酔いそうになりながら。
「おや、いらっしゃい。新入生かい」
「はい。ダイアゴン横丁へ行きたいのですが、行き方を教えくれませんか?」
「もちろんだとも。その前に、奢りだ。とても真っ青な顔をしている。大丈夫かい?」
漏れ鍋の店主と思われる男性から、ジュースを貰った僕は大丈夫だという前に、一気に飲み干した。とても喉がカラカラだった。
「だ、大丈夫です。少しだけ気分が悪いだけなので」
「ここは酒の臭いが充満しているからね。早く行こうか」
「っう・・・はい」
だめだ気持ち悪い。何かが喉まで来ている気がする。
店主・・・トムさんに連れてこられたのはレンガの壁だった。僕の目はきらきらと輝いていたことだろう。ここは本当にすごいと思った。
トムさんが杖を出して壁を数回叩くと、壁が動き出した。止まった頃には道が出来ていた。
「ようこそ、魔法界へ」
トムさんは紳士的に微笑んだ。
トムさんにお礼を行って、歩いた。とても心が踊っていた。様々なお店があってなかなか進まなかったのは仕方ない。悪戯グッズや変なお菓子、宙に浮いている人形なんてはじめて見るから、本当にいろんなところへ興味が行ってしまう。
そしてふらふらしながら初めに着いたのはグリンゴッツ銀行だった。まずはお金をおろさなきゃ。
軽い足取りで入った自分を、その10秒後には後悔するなんて思ってもみなかった。
気まずい。ただ、その一言に限る。
グリンゴッツ銀行はゴブリンが運営している為、中で働いているのはゴブリンだけだ。もちろん人間も別の場所で働いているけど。想像してほしい。しかめっ面の可愛くもない小人が何十人もいる間を通って行く気持ちを。
少し早足で、なるべく足音をたてずに1番奥のゴブリンへ話しかけた。
「すみません、ポッターの金庫を開けたいのですが」
「鍵を拝借します」
素直に手紙に入っていた金色の鍵を渡すと、すぐについてくるように言われトロッコへ乗った。なんの前触れもなけ猛スピードで走るトロッコにはしゃいでいると、前から冷たい視線を感じたのは気のせいだと思いたい。
金庫へついたのか止まった。ゴブリンが扉へ触ると溝の間に光が走り、歯車のように扉が開いた。
見えたのは金だった。金庫がいっぱいになるほど積まれた金貨などが溢れていた。
硬貨の単位がわからなかった為、適当に持てる分だけ持って金庫から出た。
帰りもトロッコなのでいきと同じくはしゃいでいたら、またゴブリンから冷たい視線を感じたのはもう気のせいじゃすまない気がした。