師匠的な?

□道中
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「俺は宇髄天元、右から嫁の須磨、まきを、雛鶴だ。全員忍だったんだ」


と宇髄は紹介する。
現在簡易的に火起こしをしそれを囲むようにして円を作って話し始めたところである。
紹介をきき鬼殺隊士も紹介をしはじめる。


『私は綾瀬川銀。鬼殺隊になってまだ数日…というかこれが初任務なんだが……』

「銀か!よろしくな
へぇ、初任務か!それはおめでたいな!!」

「初任務、大変でしょう…頑張って下さいね」

『ありがとうございます』


川でとってきた魚を木の枝に指しながら雛鶴が励ます。
人数分の魚が用意されており、ぱちぱちと火の粉を上げて火がいい具合に燃えている。
火の明かりでよく見えるようになった宇髄の顔を銀はマジマジと見つめる。


「どうした?なんかついてるか?」


宇髄は顔に手を当て何もついていないか探る。


『いや、綺麗な顔だと思ってな…仕事は忍をしてたんだったな?仕事のこととか聞いても大丈夫かい?』

「忍するのも楽じゃないぜ…
派手にするのは厳禁出しよ…地味だな
修行というか訓練も大変でな…なんか嫌気が指して今日抜け忍になった所なんだ実は…」

『抜け忍になった!??
さっき忍だったって言った辺りからちょいと引っかかるなって思ってたんだ……
忍って大変なんだねぇ…手裏剣をシュシュシュ、まきびしをペイペイするだけじゃないのかい?』


銀は手裏剣を投げる真似をしながら尋ねる。


「それもあるが、毒の耐性つけたりしなきゃだし、忍んだりしなきゃだしで大変なことばっかだよなぁ」

「天元様は次世代の頭領候補として忍の中でも一際厳しく訓練なさってたんですよ…あ、魚焼けましたよ」

『おっと、こりゃどうも…アチッ』


手渡された魚に直ぐにかぶりついたがあまりの熱さで瞬間的に口から距離をとった。
銀は魚に息を吹きかけ少し冷ましてから、魚の背の方に勢いよく齧り付いた。


『毒の体制か…そりゃ凄い……滅多に出来るもんじゃ………ないな…』


魚をハグハグ食べながら銀は感嘆の声を上げる。
宇髄も魚を受け取り食べ始めた。
しばらく無言の時間がすぎた。
そして魚を食べ終えた宇髄と銀は再び話を再開する。


『抜け忍ってことはこれからどうするんだい?』

「どうするかなぁ…とりあえず4人で秘湯巡りでもするかな……」

『温泉巡りがすきなのか……いい趣味だな…
でもお金とかどうするつもりなんだい?ずっと抜け忍じゃ収入も少ないだろう』

「そうだな……まぁ、その時はその時考える」

『……それだったら天元も鬼殺隊に入ったらどうだい?
そこそこ給料はいいし……』


すかさず銀は勧誘してみせた。
しばらく悩んだが宇髄はそれをやんわりと断る。


「そうだなぁ……ま、考えてみるかな」
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