人生は試験だ

□温泉編
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「あ、リクヤ様リクト様!総大将がお呼びですよ。」


二人が縁側でつらら達と遊ぶリクオを見ながらお茶を啜っていると、首無がやって来た。



ちっ…じじい……
俺の幸せTimeを邪魔しやがって……怨むぞ?



ぬらりひょんを罵りながらリクヤ達はぬらりひょんの待つ部屋へと向かった。

ガラッと襖を開けリクヤは怒鳴る。


『おいこらじじいっ!何の用だ!』

「じじいとはなんじゃ、じじいとは…」

「…ところで何でそんなにカリカリしとんじゃ?シワが増えるぞ?」


ぬらりひょんは呆れ顔でそう言った。


『じじいに言われたく無いわ…
と言うかじじいじゃあダメ?おじいちゃんより言いやすいんだけど…?』

「駄目じゃ。“おじいちゃん”じゃ無いと返事せん。」



…じじい……
大人げないぞ…そんなに『おじいちゃん』って呼んで欲しいか?
しかもツーンってしても全然可愛くねぇぞ?
キモさが増すだけだから……
そりゃまぁ、昔の姿だったら?…ドキってするだろうけど?

…まあいい……とにかく用事を教えてくれ…



『じゃあ、おじいちゃん…?
用事が無いなら俺ら帰るよ?』


そう言いつつ、部屋から出ようとするリクヤ達をぬらりひょんは慌てて呼び止める。


「いやいや、待て待て!二人共!!用事はあるんじゃ。」

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

『…で、要約するとこういう事だな?』

『遠野で修行して来いって事だよな?』

「そうじゃ。」

『分かった。』

「…ほんとに分かったのか?」

『んー。あー。うん。』

リクヤが気の抜けた様な返事をすれば、ぬらりひょんはじっとリクヤの目を見てもう1度問うた。


「…本当か?頑張って来るんじゃぞ?」

『「はーい…」』


元気よく…いや、多少元気では無いような声で2人は返事をした。


『じゃ、用件は済んだって事で…』


遠野に行く準備をするためにリクヤ達は部屋から出た。

☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆

その後、リクヤは先ほどの面倒くさそうな様子はどこへやら、荷物の準備をしながら延々と妄想を繰り広げていた。


…遠野か……
楽しみだな…アレだよな?
イタクとか、淡島とか、雨造とか…
その他諸々…遠野妖怪と友だちに成れるんだよ!!
ドキドキワクワクするね!

何しようか…あんな事こんな事……あ、違うよ?変な意味じゃないよ?誤解しないでね?
必死に弁解しているように見えるけど…本当に違うからね?

ホントだよ?

てか何持っていこう…記念写真用のカメラとかいるかな?
あ、財布はいるな…あ、温泉入るか…?

…ま、いっか。必要だと思う物全部入れていったら…

…あ"!!リクオと会えない!!これは計算外だ!!リクオォォォっ!!
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