人生は試験だ

□幕間
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「奴良くん!
キミは一体何を舐めているんだい?
何?カンロ飴??
……お菓子を食べるのはいいがボクの話はちゃんと聞いてくれるんだろうね!?」

『聞く聞く〜』


現在、清十字怪奇探偵団の活動中でリクヤ達はいつもの如く清継の妖怪レクチャーを受けている


「今日話すのは口裂け女という妖怪についてだよ
今となってはあまり噂を聞かない口裂け女だけれども、ココ最近口裂け女の話が流行った頃に起きた傷害事件と同じ手口の事件がこの浮世絵町内で起こっているらしいんだ!!
それも一件ではなくて数件だよ!数件!!」

『…うん、ということは?』

「コレはきっと口裂け女の仕業だとボクは踏んでいる!!!」



あーだろうなとは思った……
このテンションの上がりよう……
そんなこったろうなとは思ったよ…



「ええ〜口裂け女って言うとアレでしょ?
口を裂かれちゃう感じの…」

「えー怖い〜
なんか防ぐ方法は無いの?清継くん」


と鳥居と巻。
いつも通りの反応だ。


「もちろんあるさ!
三回ポマードと唱えるか、べっこう飴を渡すか……
だけどまあ、普段べっこう飴なんて持っていないだろうねキミたちは!」

『……持ってるんだな清継』

「もちろん!
いつ口裂け女にあってもいいようにボクのカバンの中にはべっこう飴が入っているのさ!!
ちなみに口裂け女という妖怪は
「私、きれい?」と聞いてきて、きれいと答えると「これでもかぁ〜」と口にしているマスクを外して追いかけてくるそうだよ
手にはカミソリを持っていて自分と同じように口を裂きにくるそうだよ!!」


リクヤと清継が話しているあいだに、鳥居と巻は案の定三回ポマードと唱える練習をしている。

そのままリクヤは清継の口裂け女に対する熱烈な説明をある程度聞き流す。


『あ、スマン清継
俺今日は寄らなきゃ行けないところがあるんだ
…ここら辺で帰るな』


飴を舐め終えたリクヤは立ち上がる。


『残り二つのカンロ飴、ワカメにも分けてあげよう!』


と言って語り続ける清継の口にカンロ飴を一つねじ込んだ。
意訳は『そろそろ黙れうるさい』だ。
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