人生は試験だ

□そうだ 京都に行こう!!編
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花開院本家──



アホ兄貴のせいで道中えらい目におーたわ!!なんて言ってられへん……


というのも竜二の策略により、青春18きっぷで乗り継ぐ電車の旅の合間に休憩に……と飲んだコーラに竜二からのプレゼントであるはっか飴を入れ、コーラを辺りに噴水のように撒き散らす大惨事をおこしたゆらは不満を抱えたまま戻ってきたのであった。
そしてゆらは京妖怪に殺られた秀爾と是人の遺体を棺を開けた。


「400年前に張った"13代目"の八つの結界のうち二つ…
秀爾と是人の結界が一晩のうちに破られた」


と27代目秀元が告げる。


「義兄さま程の…陰陽師が…」

「ゆらよ…やってくれるな」



手練の───義兄さんらの代わりに…八つの結界の一つに…?この私が!?



「すまんの、ゆら
結界を任せられる程の陰陽師はもううちにはおらん…こんな時にあいつが居てくれればまだゆらを危ない目に合わせずに済んだろうに」


秀元の詫びに気になる言葉が入っていたのでゆらは思い切って聞いてみることにした。


「前から聞きたかったんやけど、その…あいつって誰のことなん?
みんなにその人のことを聞いても誰も答えてくれへんのや
前々からハ〇ーポッターのヴォルデ〇ートみたいって思っとったん…」

「前にも言っただろう?ゆらにはまだ早い…と」

「そんなんもう5年も前の話やん」


少し不貞腐れて口を尖らせて言えば、しばらくの間の後秀元は語り始めた。


「仕方ない…まだ詳しくは教えられんが
あいつ…というのは20年程まえにわしが破門にした男のことじゃ……惜しかった、あれ程の結界術の使い手はおらんかったよ」

「そうなんか、詳しいことはまた今度教えてな…じゃあ慶長の結界に行ってくるわ」


まだ何かを隠していそうな物言いだったが、これ以上尋ねても今は何も聞けないだろうと、ゆらは部屋から出た。
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