小さな蕾

□9粒
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ある日、典明のクラスに
帰国子女の男が来たと、呟いてた
承太郎は興味なさげな顔をしてる

『どんな人なの?
てか、なに人?』
「フランス人なんだが、それはもう
うるさいやつで、困ってるんだ」
「まるで、俺の隣のやつじゃあねぇか」
『私は、静かでーすー』

そんな事を話しながら登校した
そして、お昼休み
私は、屋上に向かう
すると、やけにうるさい

いつもは静かなのに
というか、承太郎のせいで人が近づかない
ドアを開けると、目の前には
スポンジを縦にしたような髪をする男がいた
そして、銀髪だ
瞬時にわかった、日本人離れした顔立ち

帰国子女だ

その場に立ち尽くしてると、承太郎がやってきた

「入らねぇのか」
『が、外人・・・』


本物の外人と会うのは初めてだ
あ、ホリィさん外人だっけ?
でも、なんて言えばいいのだろう

相手はフランス人

ハロー?ニーハオ?


「そこは、ボンジュールだろうが」


バシッと承太郎に頭を叩かれた
くそ、人の心を読んだのか!

「ダダ漏れだ、馬鹿か」
「あ、名無しさんに承太郎!」


典明が気付き、外人さんも
私たちのほうをみた
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