お昼寝〜鸛鳥中編〜
□音楽と君〜ひとつになる〜
1ページ/3ページ
今日は珍しい救急もなく、1日を終えようとしている
オンコールだけど、何事もなく過ぎて欲しいと思ってしまう
『桜弥先生〜!また明日ね!』
元気な声が病室へと戻って行く
そんな子供達に笑顔で手を振る桜弥
子供達と微笑む桜弥を見てると、未来を想像してしまう
僕と君と、まだ見ぬ二人の子供
まだ、プロポーズもしてないのに...と自分の考えに苦笑いが漏れる
『桜弥先生、子供達に人気ねぇ〜』
『小松さん!』
桜弥先生が来てから、明るくなった子もいるしねぇ〜!としみじみと話す
『まだまだです...けど、新しく生まれてくる命と子供達の笑顔が、私の元気の源です』
そう言って微笑む彼女がやっぱり好きだと実感する
きっと昔から好きだったんだろうなと、思いを巡らせてみる
『鴻鳥先生、ヘラヘラじゃなくてニヤニヤしてる〜』
と下屋に言われるまで、自分のニヤけている顔には気づかなかった