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□二話
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「加々知さんって‘加々知小梅’?」
二人は駅に向かって歩いていた。赤羽の手には小梅の当りと交換したガリガリアイス。
「うん。やっぱりテストで知った?」
「勿論。上位50人の名前が貼り出されるからね。」
「赤羽くんもいたよね?」
「覚えてるんだ?」
「変わった名前だったから、‘カルマ’って。親戚にインドの人でもいるの?」
この質問に赤羽は驚いた。今まで自分の名前を読めた者は、名付けた親だけだった。しかも、読みだけでなく、由来がインドから来ている事まで当てられたからだ。
「よく知ってるね。親がインドかぶれなんだ。」
「やっぱり。」
その後も何だかんだ話している間に駅に着いた。上りと下りで違ったので赤羽と小梅はそこで別れた。
地獄〜閻魔庁
執務室にて小梅と鬼灯は並べられた机で書類を捌いていた。
「やっぱり、現世より地獄の方が暑い...」
額や首筋にほんのり汗を滲ませながら小梅は呟いた。
その様子を見た鬼灯が問いかけた。
「小梅さん。視察の方は順調ですか?」
「はい。今日は所謂、素行不良の生徒と知り合いになれました。」
「素晴らしい。模範的な生徒と非模範的な生徒、両者を比べれば友人関係や先生方の対応の違いがより分かりやすくなるでしょう。」
「そうですね。素行不良と言っても、彼は自分なりの正義を持っています。そのような生徒に対して、あそこの先生方はどうするのでしょうかね?」
「私欲のために言葉巧みに騙すと思いますよ。」
「では、その者は死後、地獄でおもてなし致しましょう。」
小梅の横顔を見た鬼灯は彼女が子供と戯れるのが好きだった事を思い出した。
...二話終わり