フィルム越しから愛を

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カシャッ

「……ウフフフフ」

いやはや、笑いが止まらない。
素晴らしいよ!男の癖に私よりも綺麗な髪(お風呂に入れば、もっと綺麗だと思う)、キラキラした瞳、太陽のような笑顔、綺麗な肌。

「素敵だよぉ、曇 天火くん。」

勿論、現在進行形で天火君の隣で登校している白子くんが羨ましい!ああ、白子くん今すぐそのポジションを交代して下さい!

「また笑った。かっわいい!!」

高校生なのに、屈託の無い子供のような笑顔!可愛すぎる。

「……陽。」
「あ、おはよう!牡丹、比良裏。」
「おはようございます。朝から何を?」
「見て分からない?
天火君の盗撮だよ!」
「こんなに堂々と言えるのか……盗撮って。」
「きっと彼女だけですよ。少なくとも、この学校では。」
「あっ!今度は悪戯っぽくだとっ!?くっそぅ、何でこんなにころころと表情が変わるんだ!可愛すぎだコノヤロゥ。」
「……比良裏殿。あの人混みの中、天火殿を探せますか。此処3階ですよ。」
「無理。あ、でも牡丹ならどこにいても見つけ」
「そういうのは結構です。」

私の愛を舐めてもらっちゃ困る。
もう天火くんが好きすぎて、最近では天火君レーダーというものが生まれたのだから!

あ、天火君が学校の中へ!今すぐカメラを磨いて彼を待とう。そうしよう。

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