3万hit記念リクエスト小説

□体育祭
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そしてアクロバットな動きをしていた団長と思わしき人物は学ランに更にマントを靡かせると旗を受け取りそれを1振りすると地面に突き立て

『優勝するぞ!B組!』

‘バサッ’

効果音を立てながらマントと旗が靡き張り上げられた声に応援席は歓声が上がり士気が一気に高まった。

と、同時に聞こえるのは

「工藤先輩〜」

「白夜さん〜!」

「空瑠団長!」

などという歓声。

「えっ!?もしかして団長空瑠なの!?」

「ほー?」

「これは・・流石としか言えないですね」

ファンらしき人たちの声に降谷は若干引き、赤井は空瑠の団長姿に口角を上げていた。

そして応援合戦が終わり午後の競技に移ることに。

「あれ?空瑠さん戻ってこないんですか?」

既に応援団から戻ってきた新一は蘭と話しているが未だ空瑠の姿を見ていない降谷が首を傾げれば

「空瑠はすぐ次の競技に出場だからもう招集場に行っちゃいましたよ」

ニコニコと笑っている世良に降谷は首を傾げていた。

「にしても、空瑠の人気は相変わらずね」

「さっきの団長姿写真に撮った人が売ってるって話だけど・・・」

「まぁ、空瑠だからなぁ」

呆れる園子と新一に蘭も苦笑しながら招集場が騒がしいのを聞いていた。

「ねぇ、空瑠記録出すと思う?」

そんな幼馴染3人に世良が聞けば3人は顔を見合わせたあと

「「「絶対出す」」」

と口を揃えた。

言い切った3人に世良はだよねと同意したが

「この種目の1位は当たり前で更に新記録を狙っているのか?」

話を聞いていた赤井は首を傾げるが

「見てればわかるよ」

世良はワクワクしながら空瑠が走るのを待っていた。

最終滑走である空瑠は柔軟しながらその時を待っており

「現段階では陸上部の子がトップだね」

「しかもあの子ハードル専門じゃない」

「ま、陸上部の意地ってやつだな」

などなど感想を述べている新一たちを後ろから見ていた赤井に降谷が近づくと

「空瑠さん応援してあげないんですか?」

「あぁ、しないわけではないが今は見守っているさ。空瑠はかなり集中しているようだからな」

スタートの調整をしている空瑠を見る赤井の瞳には優しさが溢れそれを間近で見た降谷は目を見開き固まった。

‘パンッ’

鳴らされたピストルと走り出す選手たち。

「空瑠、余裕そうね」

「綺麗なフォーム」

「陸上の大会にも助っ人で出るくらいだもんな」

「やっぱり空瑠凄いね!秀兄」

横に並んだ世良は赤井を見上げて尋ねたが返答はなく

「秀兄?・・!」

首を傾げたが赤井の瞳が空瑠を追っている事に気がつき世良は八重歯を見せるように笑うと視線を空瑠に戻したのだった。

競技を終えれば放送席から新記録の発表と1位が発表されB組の応援席は大いに盛り上がると共に空瑠コールが鳴り響いた。

『ふう』

息を吐きながら戻ってきた空瑠は余裕の表情であり

「空瑠!やっぱり凄いね!」

そう言って空瑠に飛びついた世良を

『っと、真純。急に抱きついてこないでくれ。倒れる』

「その言い方秀兄そっくり」
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