3万hit記念リクエスト小説

□体育祭
4ページ/6ページ

空瑠の言い方が赤井ソックリなことにクスクス笑う世良と何とも言い難い顔をする空瑠だった。

『それだけご機嫌ってことは秀一来れたんだね』

抱きついたまま世良を背負うようにしながら応援席に向かう空瑠を蘭、新一、園子が出迎え

『降谷さん来れたんですね』

「お邪魔してます。お疲れ様でした」

ニッコリと笑う降谷に空瑠は頭を下げ赤井の元に向かった。

「真純、空瑠を離せ」

独占欲を発揮した赤井は空瑠に抱きつく世良に眉を寄せ言い放った。

「仕方ないから離れてあげるよ」

赤井の独占欲を知っている世良はそのまま離れると蘭たちの方に向かった。

「真純がすまないな」

『久々に秀一の独占欲が見えたから気にしてないよ』

笑う空瑠に赤井も表情を緩め頬を撫でた。

その後は会えていなかった間の近況報告を済ませ体育祭を楽しんでいれば

「空瑠!借り物競争の招集だよ!」

『了解。行ってきます』

空瑠が歩き出せば

「ゴールできるように頑張って!」

「とりあえずくじ運だな〜」

「1位じゃなくていいわよ!」

などなど後ろから聞こえる声に手をヒラヒラと振って了承したのだった。

新一たちの言い方に赤井たちは首を傾げ

「新一君、これって普通の借り物競争じゃないのかい?」

降谷が聞けば

「帝丹高校名物借り物(者)競争なんですよ!」

園子の言葉に

「紙に書かれているものを借りるのは変わらないんですが、借りるのが物だったり、人物だったりするんですよ」

新一は補足説明し

「去年はたしか蒼い眼の人とかあったっけ?」

「うん。あと体育祭に関係ない毛糸を使った物とか」

「「「(なんちゅー競技だよ)」」」

聞いていた赤井たちの心はシンクロし呆れた表情をしていた。

そして始まった借り物(者)競争では

「だー!校内禁煙なのに灰皿ってなんだよ!持ってる人いませんかー?」

「還暦!今年還暦迎える人!!」

「泣き黒子!泣き黒子ある人!」

などなど聴こえてくる声に

「本当に凄いわね・・」

「これ、ゴールできる人いるんですか?って、そう言えば赤井携帯灰皿持ってませんでしたっけ?貸さないんですか?」

降谷の言葉に赤井はサラっと

「貸さん。誰とも知らん人物に貸す気はない」

と断言。

「哀れだな」

降谷は溜息を吐いていれば

『秀一!ごめん一緒に来て!』

「?あぁ」

空瑠が呼びに来て指名は赤井であり空瑠は赤井を連れて本部に向かった。

「空瑠なんて書いてあったのかしら?」

「う〜ん、緑色の瞳の人?」

「ニット帽を被った人!」

「いや、真っ黒な服の人ですよ」

「いや?」

「違うと思うよ?」

蘭、園子、降谷がそれぞれ推理していくが新一と世良は答えを知っているのかニヤリと笑っていた。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ