翡翠とアメジスト3

□密室に居るコナン
2ページ/5ページ

空瑠が苦笑いで言う言葉にコナンは顔を青くさせるが

「こっちだって終わってないのよ。碌な説明もなくいきなり部屋に連れ込まれたかと思えば貴方がやって来て携帯を押し付けるし・・」

『えっ?新一、説明しなかったの?』

「いや・・だってよ。組織の奴らが乗るかどうかは半信半疑だったからよ」

「有希子さんからベルモットが乗っているというメールを貰うまではのう・・」

コナンと博士の言葉に灰原はジト目でいるが

『まぁ、流石に哀にベルモットからメールが来たときは焦ったけどね』

「えっ?どうして空瑠さんがそれを・・」

『申し訳ないけど、哀の携帯はハッキングさせてもらってたからね(昴さんが)』

「ハッキング・・・」

「今回は空瑠の仲間に感謝だな」

「そうじゃな。ずっと哀君の監視をしていたそうじゃからな」

「ちょっと、それさえも聞いてないわよ!」

『流石に言えなかったからね。こっちも結構ヤバかったし』

空瑠は自身の左腕を擦りながら言えば

「えっ?・・ちょっと待ってあの変装って怪盗キッドよね?」

「いや、空瑠に頼んだぜ?」

しれっと答えたコナンに

「あなた馬鹿なの!?あの爆発に空瑠さん巻き込まれたのんじゃ!?」

灰原は空瑠に詰め寄るが

『いや、爆発自体は回避したけど・・列車の屋根の上でちょっと奴らの相手をね』

空瑠は苦笑交じりに言えば灰原はようやく納得したのか肩の力を抜いた。

『まぁ、今回の大きな収穫は』

「喫茶ポアロでバイトしている安室透が奴らの仲間のバーボンだってわかったことだな」

空瑠も同意するように頷くが

「空瑠もあの時知ったのか?」

『まさか。潜入している仲間からの情報で知ってたさ』

肩を竦めて言う空瑠に

「だったら俺にも教えろよ!」

怒ったコナンだった。

「と・に・か・く!今度私に黙ってこんなことしたら許さないから。騙された感じで全然嬉しくないわ!」

『ははっ。流石にごめん』

空瑠は謝るがコナンはからかうように

「おめーのそれはありがとうって意味か?」

「馬鹿じゃないの!」

『はいはい。新一はさっさと昴さんのところに行ってらっしゃい』

「げっ!・・わーったよ」

渋々出て行くコナンに

「空瑠さん、江戸川君どうしたの?」

『昴さんの説教。昴さんもあの変装が私だって知らなかったのと、その発案者である新一に言いたいことがあるんじゃない?』

「あら、だったら混ざってこようかしら?アタシも空瑠さんをこんな目に合わせるような案を考えた誰かさんにまだまだ言いたいことがあるんだけど」

意気込む灰原を空瑠が宥めそこから灰原と空瑠の女子会が始まった。

そしてコナンは

「昴さん(赤井さん)を怒らせるのは止めよう」

と心に誓ったのは誰も知らない。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ