FBIと護り屋
□勧誘編3
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「早速だが聞かせて欲しいが・・2人揃うのか?ルイは時間が取りにくいと聞いたが・・」
「実は今、一緒に居ます」
「!そうか・・そうだな・・ちょっと待ってくれ」
ウィルが一緒だと言う事に赤井は電話口で驚いたのかその後誰かに呼ばれ一旦声が遠くなるが
『ふーん・・連続殺人事件か』
「あぁ、今起きてるアレか」
携帯から赤井ともう一人のやり取りが聞こえたウィルは興味なさ気に呟きケンも内容が分かるとその事件を頭に思い浮かべた。
『多分、電話の声が戻って来る時には話を聞きたいがその前に少し手伝ってくれないかだと思うぜ?』
「って、それって捜査協力?」
『多分な』
茶化す様にウィルは笑いながら言いケンは流石にそれは無いだろうと肩を竦めるが・・
「すまない。話を聞きたいんだが・・その前に少し手を貸してくれないか?」
『ほらな』
赤井の声にウィルは肩を竦め電話を受けていたケンは項垂れた。
「あの・・俺たち一般人ですよね?」
『ケン貸せ。俺が話す』
そう言ってウィルは横からケンの携帯を奪い
『車に乗ってる。どこに向かえば良い?俺たちは何をすればいい』
「ルイか。本部に来てくれるか?俺と共に行動してほしい」
『分かった』
そこで通話が切られウィルは携帯をケンに返すと
『本部って真逆じゃぇねかよ!』
そう言って180°車をターンさせアクセルを踏み込んだ。
「ってぇ!ターンする前に言え!」
どうやらターンした時にケンはウィンドウに頭をぶつけその部分を擦りながら文句を言うが
『指定してきた奴が悪い』
「責任転嫁だな」
横目で一瞬ケンの方を向いたウィルの口から出た言葉にケンは苦笑するしかなくシートに座り直すと正面を見つめた。
『見えて来たな』
「FBI本部」
道路の端に車を止めれば本部の前には長身の黒の長髪にニット帽の男ともう1人、ダークブラウンの髪をした男が話し合っていた。
「!急にすまないな」
車から降りて来たウィルとケンに気が付き赤井が声を掛けた。
「?秀一・・こいつら」
そう言ってダークブラウンの髪をした人物もウィルとケンを見つめれば
『あ・・』
ウィルもその人物には見覚えがあり
『「あの時の」』
互いに指を指しながら声を出せば綺麗にハモった。
「会った事があったか?」
赤井とケンは首を傾げるが
『俺があんたに初めて俺の仕事を見せた時・・応援で呼んで来てくれた人だろ?』
ウィルは肩を竦めながらジト目で赤井を睨みながら呟き
「やっぱそうか。って事は、一緒に居るそいつも?」
ウィルは肯定するように頷いた。