翡翠とアメジスト2

□動き出す組織
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本堂が見つけてきたという奇妙なアルバイトを興味本位で見に来たコナンたちはそこで殺人事件に遭遇した。

勿論それはすぐにコナンが解決するが問題はそこではなく、被害者の家の少年はどうやら水無が事故を起こした時にそれを目撃していたらしく本堂はそのことを聞くだけ聞くと急用ができたと偽り先に帰った。

そしてその少年に事故のことを聞いたのは本堂だけでなくもう一人居たと言う。

コナンはその人物が分かり次の日慌てて杯戸中央病院へ向かった。











翌日、空瑠はといえば、女性名探偵としての依頼を片付けてから刹那へと変装を済ませ先に杯戸中央病院へ来ていた。

屋上で空を眺めていた空瑠は

『ん・・?』

血相変えて慌てて病院へ入ってくるコナンを見かけ屋上を後にした。

『コナン!』

階段を駆け上がってくるコナンを呼び止めるとコナンは酷く焦ったように息を切らせながら空瑠を見上げ

「刹那・・お兄さん・・」

空瑠がコナンに近づけば

「大変なんだ!奴ら・・ここを・・バレて・・・」

最早言葉にならないくらい焦っており空瑠のズボンを引っ張るようにして喋るコナンに

『落ち着け』

しゃがんで目線を合わせた。

「でも・・・」

断片的な言葉だがコナンの言いたい事はわかったらしくそれを踏まえたうえで空瑠は落ち着けといいコナンの肩をポンポンと叩いた。

『わかったから、落ち着け。それに、コナンがそんな血相変えて走ってくるのを奴らに見られている可能性だって無きにしも非ずだからな?』

空瑠の言葉にハッとなったコナンは深呼吸して俯いた。

コナンの暴走が止んだのを確認して空瑠は立ち上がると歩き出した。

「刹那お兄さん?」

歩き出した空瑠に慌てて声を掛けたコナンに

『ついてこいよ』

空瑠は振り返りコナンも空瑠の横に並んで歩き出し空瑠は一つの病室の前で止まった。

‘コンコン’

ノックしてから扉を開き顔だけ中に入れるその病室は水無怜奈が入院している病室である。

『秀一さん、今大丈夫ですか?』

中には赤井を含め数人のFBIの捜査官が居り空瑠の呼びかけに赤井は頷くと他の捜査員にこのまま維持とだけ伝え廊下に出てきた。

「どうした?刹那」

廊下に出てきた赤井は不思議そうに空瑠に問いかけるが空瑠は下を指さし赤井も視線を下にずらせば

「ボウヤも居たのか」

今気がついたと言わんばかりの言い方に空瑠は苦笑し

「赤井さん・・大変なんだ!」

焦ったように言うコナンに赤井も眉を寄せ

『とりあえず屋上行きましょう』

空瑠はそう言って屋上へ向かうべく階段の方に方向変え歩き出した。

その背中を見ながらコナンも後を追うように小走りで空瑠の隣に並び赤井は

「こうして見ると男にしか見えないんだがな」

仕草、表情、声音、全てにおいて空瑠は黒髪金目の男性、所謂“刹那”になりきっており赤井は感嘆の息を吐きゆったりとした動作で後を追った。

『それで、どうした?』

屋上に誰もいないこと、盗聴器及びカメラの有無を確認した空瑠が改めて問えと・・
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