翡翠とアメジスト2
□赤と黒のクラッシュ 侵入
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コナンは空瑠の話を聞いた屋上から水無怜奈の入院している病室へ戻ろうとした時本堂の事を聞いた看護師に呼び止められた。
看護師が思い出したのは本堂の事であり、小さい頃に本堂が白血病の手術を受けていたことが判明した。
そして、その事がコナンの中でピースがハマるように何かが閃いたのだった。
ジェーズムが戻ってくるとその手には3枚の写真が有り
「朗報だよ。18日から21日の間で重傷でも重病でもない男性患者は3人に絞られたよ」
そう言ってジェームズは3人の写真をテーブルに置き説明していく。
18日に右足骨折をした新木張太郎、19日に頚椎捻挫をした楠田陸道、21日に急性腰痛の西矢忠吾で3人とも個室を希望し見舞い客はいないとのこと。
『とりあえずは水無怜奈が入院していることもそれをFBIが匿っていることもバレていないと見てよさそうですね』
「そうね。もし、バレていたら見舞い客を装って我々の人数を把握しているだろうから」
『その写真、こっちでも送っていいですか?』
「え?あぁ・・そうね」
空瑠は自身の携帯に3人の写真を撮り素早くメンバーに送った。
「応援が来るの?」
コナンの問いに空瑠は送信し終わったのを確認し携帯をしまってから
『いや?別に呼んじゃいねぇよ。ただ、知ってて損はないからな』
「そっか」
空瑠は3人の写真を見ながらその目を細め考え込むように腕を組んだ。
院長が足の爪を強く押しても反応は得られず未だ水無が昏睡状態だと判断した。
空瑠たちも病室内で検査を見ていたが覚醒している様子は見られずジェームズは院長に無理を言ってお願いしたが院長はその訳を聞かないでいてくれた。
「まぁ、不幸中の幸いですね。彼女が眠ったままだということは。奴らが彼女を取り返しに来たとしても意識のない者を運び出すのにはリスクがある」
「だが、院長たちの身の安全を考えればバレることは避けなければならない」
『事情を知らないとは言え匿う事をすれば奴らには標的にされかねますからね』
空瑠は肩を竦めふと7年前の事が脳裏を過ぎった。
『・・・』
「空瑠さん?」
顔を顰める様にした空瑠にコナンからはその表情が見え問いかければ
「どうかしたのか?空瑠」
慌てて赤井も空瑠の方を向いた。
『いえ・・何でもありません(なんで今更・・あの時のことが・・)』
グッと唇を噛み締めるようにし両手の拳を握り込んで空瑠は過ぎった映像をかき消した。
『それよりも、今は奴らの仲間を割り出さないと』
「あぁ・・そうだな。本当ならば3人纏めて別の病院に移したっぷりと尋問するところだが」
ニヤリと笑った赤井にジェームズはそれを否定する。
「それよりも・・今普通にコナン君空瑠って呼んでたけど・・」
『もう話してあるので、ここに居る時や私と話す際には名前で呼びますよ?まぁ、それ以外の時は刹那にしてもらってますが』
ポンポンとコナンの頭を撫でながら空瑠はジョディに説明した。
「ねぇねぇ!僕が考えたいい方法やらない?」
『・・コナン、まさか』
ニッコリと笑ったコナンに空瑠は頬が引きつった。
「コナン君いい方法って?」
「それは別の部屋に移ってから。今なら廊下に誰もいないし、この部屋から二人の外国人や目つきの悪い男の人、それに金眼の人がいっぺんに出てきたらすぐ噂になっちゃうよ?」