翡翠とアメジスト3
□謎解きするバーボン
1ページ/4ページ
早速、事情聴取が始まり桃園から話を聞けば石栗が部屋に行ってから桃園は2回部屋に行ったことが判明した。
1回目は昼食がいらないのか確認に。
しかしアイスケーキを食べるからいらないと返答があったらしい。
その後桃園はキッチンで昼食を食べシャワーを浴びた後は蘭たちと一緒に居た。
2回目に石栗の様子を確認しに梅島と行くまで。
『蘭たちはそれで間違いない?』
「うん」
「間違いないわ」
空瑠が確認で蘭と園子に聞けば確定した。
『因みに、石栗さんの部屋の合鍵が紛失したのはいつ頃ですか?』
「昨夜だったと思います。私の部屋の机の引き出しに入れてましたから」
「なるほど」
桃園の答えに安室は納得した声を出す。
そして梅島も石栗の部屋に行ったのは2回。1回目はシャワーを浴びる前に自分が使用するからと告げに行った時。
『その時、石栗さんから返答は?』
「無かったけど、部屋には居たと思うわ。クーラーが効いてたから」
空瑠はその答えに何か引っかかりがあり顎に手を当て考えた。
梅島はシャワーを浴びた後は蘭たちのラケットのグリップテープやガットの張り替えを行っており誰かしらが傍に居たと話す。
そして高梨も石栗の部屋に1回。
行ったのは昼食の後、ゴミを出しに行った後に昼食前に起きたごたごたを謝りに行ったと話す。
そのごたごたは亡くなったサークル仲間が原因だった。
亡くなったサークル仲間の名前は瓜生。
今年の冬にサークル仲間でスキーに行った際にロッジの裏に新雪が2mほど積もったのを見た石栗が2階から飛び降りても死なないと冗談で言ったのを真に受け亡くなったと高梨は語った。
昨日がその亡くなった瓜生の誕生日で祝うのも目的でこの別荘に集まったそうだ。
昨年は酷い誕生日にしてしまったからだと。
「酷い誕生日ですか?」
高梨の言葉に全員が疑問に思い代表するように安室が聞けば昨年も同様に集まり丁度誕生日だった瓜生を驚かせようと眠っている瓜生の耳元でクラッカーを鳴らせば瓜生は泣きじゃくってしまいそれを石栗は携帯で撮影するとそれをインターネットに投稿したらしい。
「なるほど・・これであなた方3人には殺す動機がありますね」
毛利の言葉に高梨は部屋にはその1回しか言っておらずその後はずっと毛利たちと一緒に居たと訴える。
とりあえず3人の話は聞き終わりゴミの中に鍵を隠したのではと推理する毛利に蘭と園子もゴミ出しに行ったことを話す。
『ゴミ出しってどこに出したの?』
「高梨さんの車のトランクに乗せただけよ」
「持って帰って出すからって」
横溝は部下にゴミの中に鍵がないか調べに行かせ
「他に誰かに何かを頼まれたりは?」
安室の言葉に
「琴音さんにスポーツドリンクを冷凍庫に戻しておいてって言われたからそうしたけど」
『冷凍庫・・』
空瑠はその言葉に引っ掛かりを覚え毛利はそのペットボトルの中に鍵を入れたのはと推測したが園子がそれを否定した。
部下の捜索が終わり報告としてはゴミの中に鍵はなく、ペットボトルも凍っており鍵は入っていないと思われる。
死亡推定時刻は大体2時間〜3時間と推定され気温によっては30分前後することが分かった。
そしてその時間に3人に犯行を行う時間はあったとされる。
「そう言えば空瑠」
『ん?』
「あの時、どうしてあんなこと言ったの?」
『あんなこと?』