翡翠とアメジスト

□鳥取クモ屋敷の怪(疑惑編)
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蘭のマスコットがないと探しに来た蘭と和葉だが、蘭が別の場所を探している間に和葉に忍び寄る影・・その手にはスタンガンが握られていた。

蘭は見つかったマスコットに和葉がいた場所に戻るが和葉は居らずペンライトが落ちているだけだった。

『後頭部に殴打されたような傷、散らばるサンダルやライト』

空瑠は昔を思い出すようにしながらカメラで写真を撮っていく。

『死亡推定時刻は午後9時前後・・ちょうど、信一さんが食事の席を立ったくらいでしょうか』

「3年も使ってへん蔵やのに埃が溜まってないんも引っかかるな」

『それに、窓が開いているのも気になりますね』

ふと空瑠は今まで喋らないコナンに視線を向けた。

服部もそれに気がつき

「どないした坊主?」

「今、蘭の声がした気がして・・それに、和葉姉ちゃんの声も」

「ほんまか?」

『私は聞こえなかったが・・あの二人が毛利さんの忠告を無視するとは考えにくい』

ふと、そこまで話した時に階段を上がってくる音がしそれぞれ壁に背を預け様子を伺うが飛び出した服部と驚いた顔をする塩谷

『塩谷さんどうして・・・?』

空瑠も廊下に出るが塩谷の手にはおにぎりの乗ったお盆があった。

夜食休憩をしながら

『塩谷さん美沙さんのお知り合いで美沙さんの紹介でここの家政婦を?』

「えぇ、美沙は本当に良い子でした」

「なら何で、自殺せなあかんのや」

服部は疑問に思い尋ねる。

ふと塩谷は俯くと心当たりがあるらしい。

というのも信一が病院から帰ってくると妻の絹代さんを捕まえ20年も騙していたなと怒鳴りつけた。

そして止めに入った美沙が信一に投げ飛ばされて柱におでこをぶつけて7針縫う怪我を負った。

それが原因で暗くなった・・ロバートに会うまで。

3年前に土砂崩れに巻き込まれたロバートを見つけたのが美沙であり病院で治療だけして家で看病しロバートとの会話は全部紙にローマ字書いてやってた。喋れるようになってからは冗談も言うようになっていた。

“僕はある国の王子だと、光のような花嫁を探しに来たと”だが、そうなるとそんな人が自殺をするのかと空瑠たちは更に頭を悩ます。

数日後には今度は絹代さんも自殺をした。

『お二人が亡くなってから変わったこととかありませんでした?』

空瑠の言葉に塩谷は

「思いつくんは・・美沙の葬式に信一さんが涙を見せんかったのに対して龍二さんがわんわん泣いとったくらいですかね・・」

『父親である信一さんでなく龍二さんが?』

空瑠はそのことに驚きと疑問を感じた。

そして他に変わったことは双子が里帰りした時に美沙を殺したのはロバートだと言っていたこと。

それは根岸と話した後に言い出したらしい。

そして絹代が死んでから何故か武田家の財布は信一が握っていたという。

そのことにも疑問を感じる空瑠たち。

「ねぇねぇ・・あの縄とか釣り糸ってこの蔵にある?」

コナンの質問に塩谷は頷き縄は納屋にあるからと行ってみることに。
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