FBIと護り屋
□日常編1
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赤井とレイネスは以前赤井とジョディが来たバーに足を運んでいた。
「んで?ジョディから聞いたがあいつらを気に入ってるんだって秀一」
改めてウィルとケンの事をジョディから聞いたレイネスはからかう様に赤井に尋ねた。
「正確にはあの黒髪の長身の方だ。名前はウィル・シルフィード」
「学生だよな?」
「大学生だ。確か・・ここのバーは贔屓にしていると言っていたな」
ふとバーテンが前に話していた言葉を思い出し赤井は声に出した。
「へぇ?」
レイネスの反応がどういう物なのかは定かではないがウイスキーの入ったグラスが運ばれる口元には微かに笑みを象っており
「うぇーい!」
テーブル席の方で騒ぐ声が聞こえ赤井はそちらを見た時に
「デジャヴだな・・」
そう呟くがレイネスからすればそんな事を言う赤井に声を立てて笑った。
「なっ・・秀一がそんなこと言うとか・・ククッ」
可笑しそうに笑い続け赤井は目を細めるとレイネスを睨むがふとカウンターに近づく気配に後ろを振り向いて目を見開いた。
「ったく、あいつら・・飲むなら別の場所にしろよ」
『マスター、ジョッキで水貰える?』
前と変わらない言葉を発してウィルはジョッキに入った水を受け取り隣に居たケンは騒いでいる学生仲間に呆れた視線を向けていた。
ウィルとケンは仕事帰りなのかスーツを身に纏い若干疲弊している雰囲気があった。
「飲むのは良いが少し周りの迷惑考えろよ」
ケンは酔って騒いでいるジャックの手にあるグラスを抜き取り一気に煽った。
『ジャックが飲むのはこっちだ』
そう言ってウィルは水の入ったジョッキをジャックに持たせ
「あれ〜?ルイルイ王子にケンケンだ〜」
何故かケラケラ笑うジャックにウィルは頭痛を感じ
「良いからそれ飲んで寝ろ」
ケンはうざったそうに眉を顰めた。
「ケン、ルイ。今日バイトじゃ・・」
「の、帰り。ここで飲んでることをルイが知ってたからな。ジャックが居たんじゃまた酷い事になってると思ってな」
『徴収は?』
「あ、済んでる。これで全員分」
幹事らしき男は徴収したお金をウィルに見せウィルはそれに頷くとテーブルに突っ伏したジャックの腕を取り肩に担ぐと
『回収していくからとよろしく』
「飲んで行かないのか?」
『俺運転』
「俺も今飲んだからパス」