3万hit記念リクエスト小説

□赤井の苦悩
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黒の組織を壊滅することが出来、平和になった世界。

もちろんそれを知っているのは全ての人間ではなくそれに関わった極一部の人間しかそのことは知らない。








江戸川コナン、灰原哀はそれぞれ解毒剤を飲んで元の工藤新一、宮野志保に戻る事ができていた。

そして高校を卒業した空瑠は文字通り掻っ攫うように赤井にアメリカに連れて行かれたがそこで二人は実を結び空瑠の苗字は白夜から赤井に変わり、二人の間には1人の娘も誕生していた。

組織壊滅に携わりその1役を担っていた空瑠率いるwingsはといえば本当ならば銃刀法違反や違法ハッキングなど罪に問われることを多々行っていたのだが、日本の公安、アメリカのFBIやCIAひいては各国の捜査局の力添えと功績を評されwingsは日本を拠点として犯罪組織を追う“特殊捜査課”所謂特捜として活動していた。

勿論、メンバー全員がwingsに未だ籍を置くが公安に身を置く羅瑠や捜査1課にいる瑠希などはそのままだがwingsで動くときは動いている。

コロンボでバイトをしていた威瑠は本格的に特捜に籍を置き活動をしていた。

空瑠がアメリカに渡ると情報はパソコンを通じて報告されよっぽど大変なことが起こらない限り空瑠はパソコンを通じての指令のみだが、リーダーであるため何度かは日本に行くようにしている。

そして

『了解。そうなると私も日本に行きますね』

どうやらその厄介な捜査になったらしく空瑠は通信を切ると日本に行く準備を始めた。

「また呼び出しか?」

仕事部屋と称したパソコン部屋のドアに寄りかかるようにして赤井が空瑠に尋ねた。

『どうやらまた厄介な組織を追うことになったみたい』

端的に状況を説明する空瑠に赤井は傍に寄り抱きしめてから頭を撫でた。

「俺と凛のことは気にするなこっちは大丈夫だから行ってこい」

一人娘の凛は二人の子供なだけあって身体能力は申し分なく容姿端麗、頭脳明晰な子供だった。

子供が生まれるときに娘なら空瑠の息子なら赤井の名前を入れようと話になっていたが夫婦満場一致で娘が生まれた時に浮かんだ名前が凛だった。

「ママ!また悪い人捕まえるの?」

どうやら話を聞いていたらしく部屋にひょっこりと顔を出す凛に空瑠は赤井の腕から抜け出すと抱きしめた。

『ごめんね。また日本に行かなきゃいけなくて。寂しい思いをさせてごめんね』

空瑠はそれがいつも気がかりで申し訳なさがあった。

「謝んないで!凛、いつもパパとママが悪い人捕まえるの見てきたもん!パパとママはカッコイイもん!凛の自慢!」

嬉しそうに歯を見せて笑う仕草はどこか世良に似ている気がしたが・・

娘も既に10歳になっているため夫婦の仕事の多忙さも危険性も理解している。

それでも格好良いと言ってくれる娘に空瑠はもう一度抱きしめると頬と額にキスをし

『パパの言う事ちゃんと聞いてね?』

約束と言って指切りをし赤井に向き直り同じように抱きしめられ頬と唇にキスされ空瑠は家を出ていき日本に向かった。
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