翡翠とアメジスト2
□対決の後
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「空瑠・・・」
空瑠の声が小さくなり赤井の腕に抱きついている腕も震えていた。
『勿論、ICPOに入っても・・もう、癖になってしまっていたので使うことはありました。犯人の情報を貰うために・・・だから、私は知らないんです。そういうものを・・・軽蔑しますよね』
すみませんと謝って空瑠は赤井の腕を抜け出そうとしたが
‘ガプッ’
『っ!?』
いきなり首筋に噛み付かれ空瑠は声にならない声を上げた。
「俺がそんなことで軽蔑すると思うか?」
噛んだ部分に舌を這わせながら赤井が問えば
『ちょっ・・いや・・だって・・・』
その刺激から逃れようと体を捻る空瑠。
「空瑠が自分から言ったんだぞ?前の世界でと」
『確かに言いましたが・・』
それでもそういうことをしていた自分が許せないというように空瑠は俯いた。
「まぁ、俺もこの年だからな。それこそ組織にいたときはそういう関係はあったさ」
『男性と女性は違うって言いませんか?』
「今の世界では空瑠はないだろう?それで構わないさ」
優しく包み込むように抱きしめられ空瑠は気が付けば両目から涙が溢れていた。
「もう少し待つさ」
『徒らには出さないんですね』
「そこまで節操なしではない・・つもりだ。手を出すならば責任は取るがな」
空瑠の顔を後ろに向かせ流れる涙を拭いながら赤井は空瑠にキスをした。
『んっ・・・』
触れるだけのそれではなく薄く開いた唇から赤井の舌が侵入し空瑠の舌と絡めていく。
『んっ・・っふ・・』
限界を感じて赤井の腕を叩けば解放される唇。
『ちょっと・・・首辛いです・・』
「ホー。それはこういう体制なら構わないということかっ!」
『なっ!?』
そのまま後ろに倒され気がついたときには体制も入れ替えられ空瑠の視界には天井と赤井の顔だけが見えていた。
『徒らに手は出さいのでは・・・?』
口元を引き吊らせながら空瑠が言うが
「ホー。まだ余裕がありそうだな」
『だからっ・・んっ!?』
反論は許さないというように赤井は唇を塞ぎ激しく舌を絡めてくる。
『んっ・・ふぁっ・・ぁ・・』
普段聞かない空瑠の甘い声と水音が部屋に響いていた。
『ギブです・・』
肩で息をしながら空瑠は答え赤井も空瑠の横に寝転がり抱きしめた。
「これっきりにしてくれ。こういうことは」
その言葉に空瑠は苦笑するが赤井に擦り寄るようにして目を閉じた。