3万hit記念リクエスト小説

□射撃勝負
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だいぶ賑わっている会場内に空瑠は溜息を吐きたくなった。

赤井もあまりこういった場所は好まないためやや眉間に皺が寄っていた。

「さぁ、始まりました射撃大会!まずはルールを説明します!」

司会者は実際に使用するライフルを持ちながら説明を始めた。

「縁日などで使用されるライフルとほとんど変わらないごく普通の射的用のライフルですが、違うのはコルク栓ではなくペイント弾です。

それぞれ用意されている的は5つ!最初の大きさが煙草の箱ぐらいでしょうか?

それぞれ的の中心に当て5発の弾がより中心にあった人が優勝です!的は徐々に小さくなり一番小さい5番目!あれは100円ライターくらいの幅でしょうか?

とても幅が狭く中心の的も小さいですね〜」

実況風に告げる司会者に観客は笑う。

「5発の弾を用いてどれだけ中心の的に当てられるか!さぁ、Ret!Sniper!」

司会者の開始合図を受け最初の人が始めていく。

中心から逸れる者、的に当たらない者など様々であり

「さぁ、3番手は秀一選手!何やら銃は手馴れているというような余裕が感じられます!」

司会者の解説が入りながら赤井はライフルを構え伏射の姿勢を取った。

‘パンッ・・パンッ’

1発、2発と間隔は狭く

「なんと最初の2発は中心からやや逸れたものの今までで一番近いとされる状況!」

「(これでもズレるか・・だが、捕えた)」

‘パンッ・・パンッ・・・パンッ’

「なんと!秀一選手は誤差の修正をしてきたかのごとく最後の3発は見事的のど真ん中を捕えた!そして撃ち終わったライフルを肩に担ぐ姿勢と口元に浮かぶ余裕の笑み!現在暫定1位!観客、特に女性の声援が止まらない!!」

司会者の言葉や声援など気にもとめず赤井はさっさと壁際に移動した。

そして空瑠の前の番の夜叉と名乗る男性が同じように始めた。

「なんと夜叉選手も秀一選手とほとんど変わらない正確性!しかし、現段階では秀一選手が1歩リードという状況か!?」

最後の1発を撃ち終え夜叉の記録は赤井に次ぐ暫定2位となった。

ペイントのついた的を撤去し新しい的が用意され

「さぁ大取を飾るは女性!空瑠選手!なんと秀一選手同様余裕の笑みを浮かべながら準備に入る!」

‘カチャリッ’

ペイント弾を装填し空瑠も伏射の姿勢をとると的を見つめた。

‘パンッ・・パンッ・・パンッ’

赤井よりさらに間隔の狭い射撃。

「なんという早撃ち!そして現段階で3発のペイント弾は的の中心を捕らえている!これは1位確定か!?」

4発目を撃とうとしたその時

‘ビュゥ’

突風が横から吹いたことで弾は流されそうになるが

「なんと!今の突風でも中心から僅かに逸れるだけと言う驚異の腕!」

空瑠は優勝が確定しフッと気を緩め最後の的を狙った瞬間

‘ピカッ’

『うっ!』

最後の的からレイザーポイントが空瑠の目に直撃した。
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