ポケットモンスター

□おつきみやまの出口へ
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その人は一瞬だけオウカとの目が合った後ダイゴの方を見据える


「おい、ダイゴまだか。いつまで薄暗い洞窟に籠ってるつもりだ」


その人は不愉快そうに眉を顰めていた


ダ「あぁ、ごめんごめん。もう少ししてから行くからさ」


ダイゴさんは笑ってその人に謝る


貴「ポケモン」


オウカが小さく呟くとその人物はまたオウカと目が合う


「俺がポケモンだってよく分かったな娘」


貴「私のポケモンも擬人化出来ますからね」


「……ふーん…」


その人は意味ありげな表情でオウカを上から下までマジマジと見ていた


ダ「そうだ。オウカちゃんはポケモンのタマゴ育てた事はあるかな?」


ダイゴさんの言葉にオウカは一瞬間の抜けた顔をした後に答えた


貴「…ポケモンのタマゴですか?…いえ、育てた事は無いですけど…」


ダ「なら、このタマゴ貰ってくれないかい?」


ダイゴさんは何処から取り出したのか両手に抱えられたタマゴを手渡された


貴「これ、何のポケモンですか…?」


オウカは尋ねるとダイゴさんは人差し指を口元に当ててウィンクしながら言う


ダ「それは秘密だよ」


貴「…秘密ですか」


ダ「そっちの方が楽しみでしょ?」


ダイゴさんは無邪気な笑顔で笑っていた


貴「…そうですね」


オウカは自分の両手に抱えて持っているタマゴを暫くの間見ていた


ダ「それじゃ、僕はこの辺で」


貴「色々と教えてくれて、それにタマゴもくれて…」


ダ「それくらい大した事ないよ。それじゃ、また会うときはよろしくね。オウカちゃん」


貴「こちらこそ、ありがとうございました」


ダイゴは後ろにいる男性に一瞥をする


ダ「行くよメタグロス」


メ「おう。やっとかよ」


ダイゴさんとメタグロスは洞窟の奥に歩いて行った


奏『なんか、胡散臭い奴だったな』


狐『奏飛そんな事を言ってはいけませんよ。いろいろと詳しい話も聴けましたしね』


貴「そうだね」


輝「このタマゴはいつ生まれるの?」


貴「まだ、分からないかな?生まれるまでまだまだ先そうだし気長に待とうか」


輝「うん!!」


オウカは持っていた卵を丁寧にバックの中に入れた


貴「先に進んで洞窟から出よう」


奏『おぉ』


オウカ達は洞窟の先を進みながら途中野生のポケモンを倒しながら洞窟奥に進み出口に出られた


輝「眩しい」


貴「流石に薄暗い洞窟にいると参るね」


狐『此処からは少し下り坂ですね』


草『こ、転ばないかな』


貴「そこまで急な下り坂とかじゃなくて緩やかな坂だから大丈夫だよ。途中にある段差に気を付けていればね。輝夜は走る時は躓いて転ばない様に気を付けてね」


輝「うん!草覇行こ?」



草『うん‼︎』


輝夜と草覇は緩やかな坂を走って駆け下りてオウカ達も歩きながら途中ある段差を降りていく


歩いている脇の草むらから野生のポケモンが出て来てビックリするなりに輝夜がはたくで相手を一撃ノックアウトにしたのが今日一番の衝撃だった事くらい

オウカ達はハナダシティに向かって歩き出す


END
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