青の祓魔師
□天空の庭
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雪「こんにちは女将さん!ッ⁉︎桜花さん⁉︎」
「! いらっしゃい奥村の若先生」
雪男は私の姿を見るなり驚いた
貴「何よ。人を幽霊みたいに」
桜花の不満そうな様子に女将さんはその様子を見て笑った
「あはは!」
貴「女将さん笑い事じゃないです」
雪「桜花さん何で日本に⁉︎ヴァチカン本部勤務じゃあ⁉︎」
貴「休暇です」
雪男は女将さんの前に来て私は邪魔にならない横に立った
雪「そうだったんですか。鹿子草・音切草・羊歯・苦薄荷2枚ずつ、あとC濃度の聖水1ℓ、砂鉄300gいつもの聖銀の被甲6ダース……」
「毎度あり…また買いこむねぇ…!桜花もだけど」
女将さんは私の方を横目で見る様子に苦笑いでいる
貴「………(^_^;)」
雪「先日大量に消費したんで」
貴(もしかして、塾初日のあの時か)
「まぁ、コッチとしては商売上がったりだけどね」
女将さんの上機嫌に私と雪男は顔を見合わせて苦笑いした
雪「それでお嬢さんの…しえみさんの様子はどうですか?」
「………」
貴「そういえば、女将さんに一人娘さんがいましたよね?」
女将さんは私の言葉に頷いた
「…あの娘とは今ケンカしててね……口きいてないんだよ。足は日ましに悪くなる一方さ」
貴(足?悪魔絡み?)
「お医者にも診せたけど骨や筋肉や神経には異常がないっていうから祓魔師を頼ったのさ」
雪「なにか悪魔が絡むようなお心当たりはありますか」
「祖母が死んでからだね。ほんと何でなのかね…」
貴「様子を見ないと分からないけど、寄生悪魔か憑依悪魔のどちらかになるかもね」
私は雪男に言って同意する様に頷く
雪「そうだね」
「それで奥村の若先生と桜花にも診せて貰ってもらおうと思っているけどいいかい?」
雪「構いません。桜花さんは悪魔の精通していて専門家ですし、彼女も居てもらった方が早く解決するかもしれませんしね」
雪男は私の方を見て笑った
貴「専門家って大袈裟だよ。確かに咲姫家に生まれた事もあるけど…」
女将さんは桜花と雪男のやり取りを交互に見てニヤニヤしながら聞いてきた
「二人共相変わらず仲良いね。付き合ってるのかい?」
女将さんの言葉に桜花と雪男は顔を赤くして反論した
貴・雪「「付き合ってません」」
「息ピッタリねぇ〜。若いねぇ」
二人は女将さんにからかわれながら娘さんのいる庭に向かった