賢者の石
□第11章
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「君は家には帰らないのか?」
「うん。私、ホグワーツが家みたいなものだから」
ホグワーツが冬休みに入り、皆んなは家に帰る。
親もおらず、家もないレイは、ホグワーツに残るしかない。
スリザリン生は、全員と言っていい程、家に帰る。
スリザリン生で残るのは、レイだけと言っても差し支えないだろう。
「カオルは残らないの?」
「残らないわよ。親に家に帰るって手紙を……そんな悲しそうな顔しないでよ」
せめて誰か残ってくれたらいいのだが。
ドラコ達は、レイに手紙を書くからと言って談話室を出て行った。
ホグワーツで過ごす冬休みは、レイにとって楽しいものとなった。
ニコラス・フラメルについては、冬休み明けには分かる事になるので、レイは冬休みを満喫する事にした。
「あれ、フレッドとジョージ?」
校庭にクィレルのターバンに向かって、雪玉を投げている彼らをレイは見つける。
そういえばまだ、彼らとは友達になっていなかったなとレイは思った。
この先を考えれば、友達になった方がいいと思い、彼らの所へと向かう。