賢者の石
□第8章
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せっかくのお昼休みを、レイはゆっくり過ごせないでいた。
傷の治療が終わり、次の授業まで後5分しかなかった。
お腹空いたけど、悪いのは私だからなぁ……。
誰かがこっそり残してくれていたら嬉しいが、と思いつつ校庭を出る前にハリー達と出会った。
ネビルもいる。
「あ、レイ!」
「入学式以来だよね。残念だよ、君がスリザリンだなんて」
「私がそう望んだからね。あ、そういえばネビル、怪我はないの?」
ハリーとロンの会話を背後から聞いていたネビルが、こくんと頷いた。
なら良かったとレイが言うと、ネビルは小声でありがとうと言った。
「そろそろ行かなきゃね」
「うん、そうだね」
校庭にマダム・フーチがやって来るのを見て、レイ達は慌てて校庭へと足を向けた。