秘密の部屋
□家
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「スネイプ先生、暖炉使わせてもらっても?」
「よい」
いよいよ、カオルの家に行くことになった日。
レイは緊張と楽しみを胸に、スネイプの研究室を訪ねた。
「う、緊張する……」
「そんなに不安なら、ドリアンも連れて行ったらどうだね?」
スネイプはフルパウダーを準備しながらそう言った。
「来てくれるか頼んだんですけど、新学期の準備とやらで、他の先生の手伝いがあると断られました」
「左様か」
「代わりに、スネ」
「断る。我輩にも準備が……よし」
レイにスネイプは、フルパウダーの入った小鉢を差し出す。
まるでさっさと行けとばかりに。
「普通、夢小説では夢主に要らない虫が付かない様にとの監視で、スネイプ先生も付いて来てくれるのが王道なんですけど」
「貴様に悪い虫など付かないだろ。
マルフォイ邸に泊まりに行くなら、我輩も付いて行くが」
うん、やっぱりこのスネイプがいい。
レイは暖炉に入って、カオルの家へと行き先を告げた。